月刊 ★ ねじまき 

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第22回杉野十佐一賞より。

ウォシュレットになるまでは極道じゃった   小林康浩

第22回大賞作品である。私が私の世界だけで生きていたら、「ウォシュレット」と「極道」は絶対出会わない。川柳は、私に新しい世界を見せてくれる言葉なのだと改めて思う。思いつかない取り合わせで意外なのに、妙に説得力があるところがおもしろい。極道やったんか!ううむ。ウォシュレットになっちゃったんだな、うん。これは、まちがいなく楽しい。

道になる 道を聞かれているあいだ   徳長怜

My favorite! 「道を聞かれているあいだ」が最高に好きだ。ことさら飾ることもなく、さらりと言われた「道になる」は圧倒的に信じられる。好き!と心から思えることを、言葉にして目の前に出してもらえたことがうれしくてしかたない。

毎年、杉野十佐一賞には全国からたくさんの作品が集まる。おかじょうき川柳社のみなさま、選者のみなさまのご苦労は並々ではないと思うけれども、十佐一賞を通してたくさんの作品とその作品の持つパワーに刺激をいただけるのは、わくわくすることである。

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by nezimakikukai | 2018-01-31 22:51 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

ねじまき♯4、巻きました。

「川柳ねじまき」4号が完成した。目標の2017年末の発行には20日ほど遅れたことになる。12月に「杜人」を手にして平伏し、1月に入って「晴」に出会って心が躍った。ねじまきも、ねじまきも・・・と焦りながら、ようやくである。第2号、3号では、リレー作品評だったが、第4号ではメンバー各自が同じテーマでエッセイを書いている。テーマを何にするのか、散々迷った挙句「どうせなら、ぐいっと攻めちゃいましょう」「いちばん書きにくそうなタイトルにしちゃうのはどうですか?」「やっぱ、愛」「え!愛?」「どうせなら」とわかったようなわからないようなやりとりの結果、「愛について」というテーマに決定したのである。攻めちゃいましょうとは口ばかりで逃げ回る者あり、正面突破を試みる者ありの「愛」となった。川柳作品各20句、エッセイの他に、仙台で佛渕雀羅さんに捌いていただいた連句や高得点句を取り上げた討論会の実況も。二村典子が句集『ただならぬぽ』を取り上げ、なかはられいこの〈あとがき〉でゴールする。「川柳ねじまき」#4は1冊500円。(送料は別途)
御注文は、naokobst@k4.dion.ne.jp(瀧村小奈生)まで。

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by nezimakikukai | 2018-01-23 22:37 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

句集『n≠0 PROTOTYPE』

兵頭全郎さんが送ってくださっシャープなデザインの句集。わ、す、すうがく・・・とちょっとビビりながら開く。全郎さんは一度ねじまき句会にも参加してくださったのだけれど、たまたま(そんなこと滅多にない低い確率なのに)私はお休みしていてご一緒できなかった。返す返すも残念なことであった。句集のなかの気になった句たちへ。

こめかみで続く絵本をめくる音
  絵本をめくる音ならいいかなあ。頭の中に海が広がりそうです。

起きてしばらく太平洋にひとり
  起きてしばらくは、そうですね。ただ茫洋と太平洋。

山にいて山の固さになる蚯蚓
  なぜだか運命という言葉を思ってしまいました。

河童闇となりの舟も空でした
  「舟も空」というわけのわからない状況にかなり惹かれます。

法螺貝を通った風の帰り道
  山伏さんのあの法螺貝を通り抜けた風のこと、初めて考えました。

卒業をほぼフルーチェの固さまで
  「まで」ってなんなんだろう?フルーチェが怪し過ぎて気になります。

句集のページから、淡々とした心地よい〈ひとりぼっち気分〉の香りが漂っているような気がする。

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by nezimakikukai | 2018-01-16 23:23 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

『川柳 裸木』

送ってくださった『裸木』のページを、お正月休みにやっとゆっくり開くことができた。情けないくらいの自転車操業的現実生活なのである。灰色がかった薄紫の楚々とした表紙が素敵だ。冬の乾いた白っぽい空に精いっぱい裸の枝を伸ばした木の姿を思い浮かべる。木の姿の中でいちばん心惹かれる姿。
いわさき楊子さんの句から。

体内の遠いあたりに給油する
鯖缶をパコリと開けてあきらめる
美しく剥いだラベルの置きどころ

日常生活の中で、違和感や諦めや戸惑いが、明確なかたちをとった一瞬が切り取られている。それはガソリンスタンドのセルフ給油の所在ない瞬間であり、プルトップの鯖缶を開けた一瞬であり、何ともきれいに剥がれたラベルを手にしたそのときなのだ。昔の缶切りでギコギコ開けるタイプの鯖缶ではこうはならないだろうなと思うと、それも可笑しい。

『裸木』はこの第5号で終刊だと知った。こんなとき、いつも旧約聖書の言葉が浮かぶ。「神のなさることは、すべて時にかなって美しい」始まったことも終わることも、きっと必要不可欠なことにちがいない。今後もメールでの活動は続けられるとのこと。終わりは始まりなのだと改めて思う。

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by nezimakikukai | 2018-01-09 17:34 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(1)



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