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題詠「肋」
1.それはもう祠かなまだ肋かな/八上桐子 (9票:なかはら 瀧村 丸山 中川 安藤 会田 妹尾 青砥 樋口) 2.肋骨を弾くと遠い夏が鳴る/瀧村小奈生 (8票:なかはら 北原 米山 ながた 妹尾 八上 青砥 樋口) 3.炎上する肋骨くぐる宇宙船/安藤なみ (1票:丸山) 4.肋骨を夜の電車が通過する/ながたまみ (7票:なかはら 瀧村 米山 安藤 北原 会田 妹尾) 5.祈られて疲れはててる肋骨/中川喜代子 (1票:米山) 6.すべり込む肋が「閉」になる前に/樋口りゑ (7票:丸山 瀧村 米山 安藤 三好 八上 青砥) 7.よく晴れてすうすう歌い出す肋/妹尾凛 (6票:丸山 中川 犬山 ながた 会田 三好) 8.アンテナを肋に立ててロック・ユー/青砥和子 9にがり水夜の肋を越えてくる/米山明日歌 (3票:妹尾 青砥 樋口) 10.肋骨で弾く尖ったフォーク・ロック/丸山進 11.肋骨のギブスさせない痩せ我慢/三好光明 (2票:犬山 安藤) 12.難破船肋を晒し独り言/犬山高木 (1票:北原) 13.有るようで無い蓮根の肋ぼね/北原おさ虫 (7票:なかはら 瀧村 中川 犬山 三好 ながた 会田) 14.帝国も鱧の肋もこなごなに/なかはられいこ (5票:中川 北原 犬山 八上 樋口) 15.幸福が肋押し上げ不眠症/会田ゆう子 (3票:ながた 三好 八上) 雑詠 1.肩こりのスズメ群がる化粧室/会田ゆう子 (2票:犬山 三好) 2.ホームに戻る狩野派の雲連れて/なかはられいこ (8票:丸山 瀧村 米山 会田 妹尾 八上 青砥 樋口) 3.幸せでも不幸せでもなく老後/北原おさ虫 4.一人にはさせぬ手紙に雨滲む/犬山高木 (1票:安藤) 5.無為無害無届無職私有/三好光明 (2票:犬山 中川) 6.ここだけのことだがマリー・ローランサン/丸山進 7.とりあえず緑のことを誉めておく/米山明日歌 (4票:なかはら 瀧村 ながた 八上) 8.どこか冷めた目が突き刺さるカーブミラー/青砥和子 (5票:安藤 北原 中川 三好 会田) 9.とちゅうから五月の風にのりました/妹尾凛 (4票:瀧村 米山 ながた 樋口) 10.自称ライバル使う女のふゃふぃふゅふぇふょ/樋口りゑ (4票:丸山 三好 会田 青砥) 11.すり鉢でおぼろ月夜にしてしまう/中川喜代子 (9票:なかはら 瀧村 丸山 北原 安藤 ながた 妹尾 八上 青砥) 12.明け方のひざが降り立つ駐車場/ながたまみ (4票:犬山 会田 妹尾 樋口) 13.唇を結んで探す葉隠の誤字/安藤なみ (2票:丸山 中川) 14.無人駅通過バンテリン浸透/瀧村小奈生 (10票:なかはら 中川 北原 米山 犬山 三好 妹尾 八上 青砥 樋口) 15.二三本余った指で触れている/八上桐子 (5票:なかはら 安藤 北原 米山 ながた) ■
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by nezimakikukai
| 2015-05-27 16:16
| 句会結果報告
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川柳カード叢書③として5月25日に上梓された。くんじろうさんの手になる表紙は、いかにも大阪!である。紺さんが大阪弁で親しい川柳仲間と丁々発止のやりとりをしていた姿をまぶしく思い出す。中途半端な関西人の私には、それはいかにもまぶしかった。関西弁じゃなくて大阪弁なのだ。「大阪」が血であり肉であると同時に、そのことを意識として持っているのが大阪人なのかもしれない。だから、紺さんの句集がわたしたちに見せてくれるのは「大阪のかたち」と言えるのではないかと思った。
父さんに似てるところにするマスク 母がいるこりこりすると思ったら あやとりの手のまま弟を待たす 紺さんの句の中にはしばしば家族が登場する。作中主体と作者が一致するのかどうかは知らない。また、それは作品にとって問題ではない。ここで描かれる父や母や弟の姿が、一人の人と家族との距離感や関係性の機微をリアルに描いているところがおもしろい。そんなところにマスクはしないし、母はこりこりしないし、弟はあやとりの手の形をしたまま待っていないと思うのだけれど、この言葉どおりがすんなりと感覚にはいってくるのである。そういう言葉たちを見つけて見せてくれる紺さんの世界が好きだ。 先日の川柳フリマといい、川柳カード叢書の相次ぐ刊行といい、小池正博さんは最近ねじをまきっぱなしである。 ■
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by nezimakikukai
| 2015-05-26 17:20
| 火曜日にはねじをまく。
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5月17日の日曜日は、ねじまき二本立ての日。関西組の桐子さんと凛ちゃんが川柳フリマに出店し、あとのメンバーは名古屋で句会を行った。名古屋組がどうにも気になるのが〈もともっちゃん〉である。「桐子さんか凛ちゃんが実況してくれないかな。」「もう会ったよねえ。」などなど。途中で、槐さんのツイッター情報から「男の子らしいよ。」「男の子かあ。」とも。あとで、フリマ報告も届いて「もともっちゃんは息子にしたい好青年である。」と定義づけられることとなった。「みなさんによろしく。」という伝言も頂戴したとのこと、ぜひぜひ今度はみんなに会ってくださいな、柳本さま。平均年齢50代くらいの句会は、題詠「肋」に力を使いすぎたのか、雑詠にやや脱力傾向が見られた。こういうところは如実なのでおもしろい。
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by nezimakikukai
| 2015-05-19 14:16
| 火曜日にはねじをまく。
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4月から始まった、なかはられいこさんの川柳講座も第3回までが終了。「桜」「緑」の宿題をもらって実作した。講座の魅力は、川柳の歴史についても学べることである。第3回講座では、中村富二の句のプリントをもらって話を聞くことができた。学ぶ機会というのはなかなかないものだ。この講座には、初心の方も何人かいらっしゃるが、川柳を始めたばかりの頃に、こういう機会を持てるのは幸運なことだと思う。また、気軽に疑問に思うことやわからないことを質問できる雰囲気で安心できる。宿題に関しては、どこをどうするとよくなるかという具体的なアドバイスがあるので、楽しくて張り合いがある。
では、ねじまきメンバーの「緑」を。 緑の子もっこもこもこパーを出す 三好光明 わんさわんさ緑みどりの聖五月 中川喜代子 地下街に緑の風を撒く新茶 安藤なみ 顛末のどこをとっても緑色 瀧村小奈生 深呼吸黄緑緑深緑 青砥和子 マーブルチョコの緑えらんだら仲間 なかはられいこ わたし(瀧村)は、れいこ先生に次のように添削していただいた。 はじまりのどこをとっても緑色 深く納得。 ■
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by nezimakikukai
| 2015-05-12 23:28
| 火曜日にはねじをまく。
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支那竹を噛めば義歯魏志倭人伝 中川喜代子
説明不要で、そのまま音や言葉遊びが楽しめる。技ありの句である。メンマを食べてギシギシ音を確かめてみたくなる。 空が明るい牛乳瓶の蓋 妹尾凛 音数が、7 / 9の16音だが、「牛乳瓶の蓋」の部分をギュー・ニュー・ビ・ン・ノ・フ・タの7音の感覚で読む七七句だと考える。声に出すときに、「空が明るい」を伸びやかに読み、「牛乳瓶の蓋」をやや早口のささやく声で読んでみたい。 指定席ネコのフリして祖母座る 会田ゆう子 祖母のフリをして座るネコだと厚かましく感じる人もいるかもしれないが、ネコのフリをして座るおばあちゃんの姿はどこまでもかわいい。おばあちゃんへの愛情いっぱいの句。 GWもあと一日。例年より静かな気がするのは、自分が家にはりついているせいだろうか。 ■
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by nezimakikukai
| 2015-05-05 09:05
| 火曜日にはねじをまく。
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