月刊 ★ ねじまき 

カテゴリ:火曜日にはねじをまく。( 231 )

『ねじまき』♯5

『ねじまき』#5が完成した。印刷所から届いたばかりの表紙を役得で一番に見てしまった。申し訳ないけれど、とてもうれしい。メンバーには20日(日)の新年会での手渡しか郵送。それを終えた21日(月)から、そのほかの皆さんへの発送を開始する。今回の参加メンバーは、なかはられいこ、安藤なみ、青砥和子、早川柚香、犬山高木、丸山進、三好光明、水野奈江子、中川喜代子、猫田千恵子、二村典子、岡谷樹、大嶽春水、妹尾凛、瀧村小奈生、八上桐子、米山明日歌(作品掲載順)の17名。17名の川柳作品とエッセイの他に、八上桐子句集『hibi』の特集、連句作品2巻、句会実況が入っている。今回実況した句会では、逆選を取り入れてみた。みなさんに、楽しんで読んでいただける1冊であることを祈るばかりだ。『ねじまき』#5の御注文・お問合せはnaokobst@k4.dion.ne.jp(瀧村小奈生)まで。1冊500円(税込、送料別)。
by nezimakikukai | 2019-01-15 23:24 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

謹賀新年

2019年が始まった。残り少ない平成。今月半ば過ぎには『ねじまき』#5が完成する。1年に1号というのろのろ運転だが、また一人でも多くのみなさんに読んでいただけたら幸いだと思う。

年末には、通巻260号を数える『杜人』が仙台からやって来た。

空の青手当たり次第放り投げ   鈴木せつ子

空の青は誰の心もとらえる色だ。いろんな青があるけれど、どの青にもそれぞれに心惹かれる。その青を、こともあろうに手あたり次第放り投げるというのだ。不思議。どんな状況なのだろう。並大抵のことではない。青い空を見たときの、心がつんつんするような感覚がよみがえる。つんつんし過ぎて放り投げずにはいられなくなったのかもしれない。美しい空の青色と、それを手当たり次第投げているコミカルな様子とのギャップがおもしろい。えーい!

by nezimakikukai | 2019-01-08 23:21 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

『水脈』第50号

平成最後の師走、『水脈』第50号が届いた。50、五十、ごじゅう・・・。年明けにできあがる『ねじまき』は第5号である。10倍だ!すごいなあと思う。『ねじまき』に50号はあるのか?と考えたら、ぞくっとした。今のペースでいくと、あと45年必要だ。考えてもあまり楽しそうじゃないので考えるのはやめた。なるようになる。
『水脈』第50号から。

僕という迷路をいつも持ち歩く      小林碧水
長女来て雑草剤を撒き散らし       斎藤はる香
くっきりと指紋前世からの手紙      綿引麻見
裸木のニョキニョキ立った森で待つ    落合魯忠
隅っこがお好きさすらうジョン・スミス  中島かよ
ほろ酔いかげんで大胆に捨てる      平井詔子
ドレミファソ南天のど飴神だより     田村あすか
抽斗に眠ったままの果し状        山中一声
この寒さディックミネのビブラート    佐々木久枝
向日葵と南瓜の側にいる安堵       岩渕比呂子
今昔の猫よぶ声のリバーシブル      一戸涼子
胸襟を開く鍵屋が駆けつけて       酒井麗水
ファブリーズここを出るとき戻るとき   浪越靖政

ここ数日、名古屋も寒かった。北海道はどんな寒さなのだろう。おからだを大切に、よいお年をお迎えください。

by nezimakikukai | 2018-12-31 23:00 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

『川柳フェニックス』No.11より。

まるくなるえんぴつきっと聞き上手  稲垣康江

シャープペンシルが苦手である。特に最近の0.3ミリだか0.2ミリだかの芯は手に負えない。1文字も書かないうちからペシペシ折れてしまう。
やっぱり、えんぴつでなきゃ。そう、えんぴつはまるくなれるんだものね。まるくなりながら、わたしの話も黙って聞いてくれる。書いているうちに、穏やかになっていく心の感触がつたわってきそうな句だ。

サンタにもサンタが欲しい年の暮れ  北原おさ虫
  ※お察しします。がんばってくださいね。
雲間からお日さま運がむいてきた   前田トクミ
  ※お日さまは最高のパワーの源ですから。
紫陽花や臓器提供するサイン     田地尚子
  ※紫陽花と臓器提供サインの距離感がおもしろい。
直線ですか曲線ですか呼んだのは   前田ゆうこ
  ※どっちに呼ばれたら答えるんだろう?わたしなら、曲線。
覗かれることも承知の裏刺繍     太田昌宏
  ※刺繍の裏側に目を止める男性の繊細さに感激。
スランプになったら行けるそこの底  水野良子
  ※「行ける」ですからね。おおらかな前向きさに拍手!
歯が抜けた変な感じも三日だけ    松長一歩
  ※たいていのことには慣れてしまう図太さは必要ですよね。
コーナーに追い詰められたカンロ飴  深谷江利子
  ※カンロ飴の包み紙みたいなトランクスを想像してしまいました。
たんぽぽの綿毛と共に小旅行     小川知子
  ※たぶん、ちょっとお散歩ですよね。楽しそう。
茶柱を覗き込んでる弟と       平子久仁子
  ※いくつになっても姉と弟、いいなあ。
まな板の傷の数だけ母の味      安井紀代子
  ※まな板も100均で買える時代、母の味も消えていくのでしょうか。
ほんの少し浮かんでいたいさようなら 三好光明
  ※さようならはいつも宙ぶらりんのせつなさを含んでいます。
高い空たっぷり旬を召し上がれ    水野奈江子
  ※秋の高い空はあんなに素敵なのだからプレゼントをあげたくなります。
お多福のお面かぶればスーパーマン  水谷克行
  ※人間味あふれるスーパーマン、心から応援したい。
国会に蓮根の穴差し入れる      高田桂子
  ※蓮根の穴たちよ、きみたちに差し入れるものなどない!?
玉ねぎのみじん切りだけほめた母   高橋ひろこ
  ※できあがったハンバーグもおいしかったのに!キャベツの千切りだって!
意地張って体張ってもこんなもん   安藤香代子
  ※でもやっぱり、意地も体も張ってしまう人が好きです。
スマホ繰る霊長類の顔をして     丸山進
  ※すました仕草が哀しく思えてきます。
CTに映る魂らしきもの        安藤なみ
  ※決して映らないものがあることを確信しました。


by nezimakikukai | 2018-12-18 23:48 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(3)

「おもしろ川柳会 合同句集」第12号より

眼には蚊を歯には虫飼う愛虫家    いの

この句がとてもあたたかくて心惹かれる。まぶたを蚊に刺されて、虫歯は痛むし、こんなわたしは「愛虫家」ですって!この懐の深さ、受け入れ態勢の万全さ加減にほのぼのとする。作中主体は作者とはかぎらないけれど、この句にかぎっては、いのさんのお人柄のよさが滲み出ていると言わせていただいてもかまわない気がする。愛虫家\(^o^)/

そのほかに気になった句を。

潮吹きの穴にシャボンをつけてみる    つくしんぼ
虚と実を衣かぶせてコロッケに      高橋靖子
引き抜くとぞろりと答えらしきもの    中川喜代子
いつまでもまっしろなんてくわせもの   浅見和彦
本人のオレの電話も切った妻       鈴木五郎
相性がやっぱりあるか夫婦雛       田中清風
熱烈な恋愛もなく五十年         伊藤桂子
古希近し主従関係見直し中        宮田勉
どの道を選べど海に出てしまう      佐藤ちなみ
上を向いて歩きたいけど寝違えて     真理猫子
母に似た顔洗っても洗っても       青砥和子
うがいする目が見る初のうろこ雲     竹内美千代
贅肉を切り取り線に沿って削ぐ      丸山進

by nezimakikukai | 2018-12-11 16:59 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(1)

あのひとをめくれば雨だれがきれい    畑美樹

この句に出会ったとき、ドキリ!とした。その瞬間、畑美樹さんというのは忘れられない名前になった。「あのひと」は恋人なのだろうか。「あのひと」を見る「わたし」がいる世界の光がきらきらとしていて、心地よくせつなくて、何より全然いやらしくないのがすごいと思った。川柳を書き始めて1年ほどたった頃のことだ。『川柳スパイラル』4の畑美樹さんの10句「星月夜を連れて」を読んで、あのときの感じがぱっーとよみがえった。

ルビをふる朝の雨ふる君の背な
ていねいにひとをくるんで星月夜

美樹さんの句を読むと、きらきらした光とやわらかい痛みとに皮膚を刺激されるような感じがする。

by nezimakikukai | 2018-12-04 14:45 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(1)

メクルメク『めるくまーる』クルメクル

樋口由紀子さんの第三句集『めるくまーる』は手にした瞬間、元気になれそうな素敵な本である。表紙の色合いといい、手触りといい、思わず笑顔になってしまうキュートさ!わくわくしながらページを繰っていくと、まるでいろんな身長の子たちが並んでいるみたいに、由紀子さんの句が次々に現れる。どのページにもたっぷりと時間をかけて立ち止まりながら読んでいきたくなる句集だ。開くページ、開くページに光があふれているように感じた。

前の世は鹿のにおいがしたという

「サキノヨニモオホンチギリヤフカカリケム」という声がBGMのように聞こえる。そこからの「鹿のにおい」がそこはかとなくおもしろい。たぶん「鹿」だから。確かに匂いはありそうだが、たいていの人は明確には知らない。ただ、わけのわからない雑多な匂いに満ち満ちた今の世に比べると前の世はシンプルである。実は、この1句を1週間くらい反芻してしまった。

嬉しくて軍手のことを考える

ちょっと大きすぎるまっ白な軍手。嬉しくて考えるのが軍手のことなの!?それは変だけれど納得もする。軍手をはめた手をひらひらさせて楽しそうにしているのは誰だろう。決してソフトではない軍手の質感も伝わってくる。

蓮根によく似たものに近づきたい

そう、蓮根じゃなくて「よく似たもの」に。蓮根は不思議な食べ物(植物?)。あんなふうに穴がきれいに空いているだけでも並大抵じゃない。なろうったってなれるものだとも思えない。「よく似たものに近づきたい」と願うのはせめてものことであろう。あっけらかんと明るい祈りである。

まだ私は4ページ、第6句目にいる。あせることなない。ゆっくりと由紀子さんの世界を楽しませていただこうと思っている。

by nezimakikukai | 2018-11-27 16:21 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

第33回国民文化祭・おおいた2018「連句の祭典」

11月3日(土)・4日(日)の2日間、国民文化祭の「連句の祭典」が開催される。場所はは大分県別府市。ねじまき句会からは、二十韻「苗札に」「夏みかん」「誰か呼ぶ声」の3巻の作品を応募した。いずれも入選。入賞ではないので、そんなに威張れたものでもないけれど、シングルヒット3本で打率10割なら、かすりもしなかった去年よりは成長していると言える。『ねじまき』♯5に掲載の予定なので、作品をもう一度読み直していたら、紆余曲折すったもんだの過程がよみがえって楽しかった。やりとりをする一座の空気が連句の醍醐味である。ねじまき連句も恒例になってきてうれしい。
by nezimakikukai | 2018-10-31 23:06 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

ひらがなもがな

だきかたがちがうちちははそふそぼや   広瀬ちえみ
わたしたちおとなですからひきょうもの  佐藤みさ子
さるすべりすこしすべってまたすべる   柴田美都
いちじくかざくろかあねかおとうとか   柴田美都
まっとうなおとなよろめいてはいるが   浮千草
あることをないことにしてしまうばしょ  広瀬ちえみ
たましいがよろこぶようなことをして   中川東子

『川柳杜人』259号中の平仮名だけで書かれた句である。作者はどんな意図をもって平仮名だけの表記を選択するのか。また、平仮名だけで書かれていることによって、読者は何を受け取るのか。そんなことを考えていたので、手元にあった『杜人』を開いて探してみたら、思っていたよりもたくさんの平仮名の句が見つかった。こんなふうに並ぶと暗号のようである。なぜ、平仮名を選ぶのか。漢字は表意文字なので、漢字表記にすると本来の意味が幅を利かせすぎるということもあるだろう。平仮名が表音文字であるために、ひとつひとつの音が生きてくるということもある。意味が不鮮明になることで、違和感やたどたどしさやが協調される。曲線のつらつらと並ぶ視覚的効果も無視できない。平仮名があり、片仮名があり、漢字を使うにしても選択肢がある日本語であってこそ、川柳や俳句や短歌と言った短詩は成立するのだろう。


by nezimakikukai | 2018-10-30 23:05 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

おばあさんとかおじいさんとか

川柳を書く人の平均年齢は何歳くらいなのだろうか。年齢を平均することに特に意味はないのだが、俳句や短歌よりは若い作家が少なそうではある。そのせいか、作品の中に老いが詠まれていることも多い。作者の実感を伴うことが表現されるとすれば、それも自然なことではあるが、自虐的だったり、諦めの境地がしみじみと詠み込まれているだけでは、つまらない気がする。ささやかな幸せを大切に生きる謙虚な人は好きだけれど、川柳作品として定番化してしまうことには抵抗を感じる。「川柳 杜人」259号の中で、こんなおばあさんとおじいさんを見つけた。おもしろい!

針の穴抜ける巨きなおばあさん
炎天の穴から小さいおじいさん

加藤久子さんの「おろおろと八月」の中の二句である。穴を抜け出るおばあさんとおじいさんの画像を何度も繰り返して再生してしまった。


by nezimakikukai | 2018-10-19 18:37 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)



川柳句会「ねじまき句会」の公式サイトです
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