『川柳 裸木』送ってくださった『裸木』のページを、お正月休みにやっとゆっくり開くことができた。情けないくらいの自転車操業的現実生活なのである。灰色がかった薄紫の楚々とした表紙が素敵だ。冬の乾いた白っぽい空に精いっぱい裸の枝を伸ばした木の姿を思い浮かべる。木の姿の中でいちばん心惹かれる姿。 いわさき楊子さんの句から。 体内の遠いあたりに給油する 鯖缶をパコリと開けてあきらめる 美しく剥いだラベルの置きどころ 日常生活の中で、違和感や諦めや戸惑いが、明確なかたちをとった一瞬が切り取られている。それはガソリンスタンドのセルフ給油の所在ない瞬間であり、プルトップの鯖缶を開けた一瞬であり、何ともきれいに剥がれたラベルを手にしたそのときなのだ。昔の缶切りでギコギコ開けるタイプの鯖缶ではこうはならないだろうなと思うと、それも可笑しい。 『裸木』はこの第5号で終刊だと知った。こんなとき、いつも旧約聖書の言葉が浮かぶ。「神のなさることは、すべて時にかなって美しい」始まったことも終わることも、きっと必要不可欠なことにちがいない。今後もメールでの活動は続けられるとのこと。終わりは始まりなのだと改めて思う。
by nezimakikukai
| 2018-01-09 17:34
| 火曜日にはねじをまく。
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