切れ字あり、古語風であり。
宿世とてツルムラサキに生まれけり 瀧村小奈生
川柳にはふつう切れ字は使わない、川柳はふつう口語で書くという原則からすればNGである。幸いにも歴史的仮名遣いは使わずにすんでいるが、違和感を持つ人もいるだろう。ねじまき句会は選んだ理由も選ばなかった理由も言う句会なので、当然賛否両論があった。選ぶ側の理由としては、「宿世」という古めかしい語に対して「とて」「けり」の選択がふさわしいということや、「ツルムラサキ」を配したおもしろさがあげられる。一方、選ばなかった側は、「宿世」などという普段使わない語を使ったうえに「けり」で止める言い回しにも疑問を投げかける。同じことをもっとわかりやすい言葉で言えないのかという意見もあった。題が「宿」で「宿世」という語にたどりつき、そこからすべてが始まった句なのだが、切れ字があっても古語が使われていても、川柳であることだけは明らかなように思われる。
by nezimakikukai
| 2016-10-25 23:24
| 火曜日にはねじをまく。
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