題詠「客」
柿の木から落ちた客室乗務員 丸山進
まだ青い隣の客を柿が食う 瀧村小奈生 どちらの句も「隣の客はよく柿食う客だ」を下敷きにしている。前者は、「客室乗務員」が核になっていて、早口言葉への連想から「柿」の木から落ちる事態となる。後者は、早口言葉の中の「客」と「柿」が入れ替わることで、ホラーめいた世界が現れる。手法は全然違うが、誰もが知っている早口言葉に支えられている点で共通している。特に後者の場合は、「柿」と「客」の入れ替えだけである点をよしとしない判断もあってしかるべきであり、この句を選ぶかどうかは、その点を承知の上でおもしろいと思えるかどうかにかかっている。 さて、最近ではそれを口にすることに虚しさと気恥ずかしさを覚えるせいか誰も言わなくなったのだが、こういう句が出てくるということは、「客」という題の難しさのあらわれではないだろうか。ホント、苦労しました!
by nezimakikukai
| 2016-07-26 18:26
| 火曜日にはねじをまく。
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