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月刊 ★ ねじまき 

第165回ねじまき句会

題詠「常」

1  ままちちの常備薬うずくまる影/犬山高木

(5票:瀧村 黒川 櫻井 妹尾 安藤)

2  常夜灯袴の紐を締め直す/ 中川喜代子

(3票:三好 八上 米山)

3  滑走路はさんだままの非常口/米山明日歌

(3票:櫻井 早川 八上)

4  常夜灯ヒューと風の又三郎/黒川利一

(1票:青砥)

5  常温の仲に醸成するキメラ/安藤なみ

(2票:犬山 中川)

6  照らすべきもの待ち続けてる常夜灯/早川柚香

(2票:黒川 安藤)

7  雲水は常にたっぷり曼珠沙華/妹尾凛

(2票:岡谷 丸山)

8  いっぺんさんへぼんやり揺れる常夜燈/岡谷樹

(4票:櫻井 中川 三好 猫田)

9  常滑の烏賊ほとんどジャニーズ系/丸山進

(3票:犬山 妹尾 早川)

10 非常事態!ラ・フランスにて待機/猫田千恵子

(9票:なかはら 瀧村 青砥 妹尾 中川 三好 丸山 安藤 米山)

11 古書店の奥まぼろしになる日常/青砥和子

(6票:なかはら 瀧村 岡谷 安藤 猫田 米山)

12 北神田常温常圧ジェノベーゼ/櫻井誠

(2票:岡谷 丸山)

13 「蛾」のガだけ舌にヽヽこぼれる常に/八上桐子

(3票:なかはら 瀧村 青砥)

14 常温に戻した月の林檎の香/なかはられいこ

(4票:黒川 八上 丸山 猫田)

15 芒ゆれて常にもがもな風もがな/瀧村小奈生

(12票:なかはら 青砥 犬山 岡谷 櫻井 妹尾 中川 早川 三好 八上 猫田 米山)

16 常識がトライアウトで査定され/三好光明

(3票:犬山 黒川 早川)

雑詠

1  秋霖やピーピーケットル鳴りつゞく/中川喜代子

(2票:瀧村 妹尾)

2  縮んだ夜にお伽噺を一欠片/岡谷樹

(7票:なかはら 青砥 黒川 妹尾 早川 三好 丸山 安藤)

3  転居不不先不不不明鳩の足/八上桐子

(12票:なかはら 瀧村 青砥 犬山 岡谷 妹尾 中川 早川 三好 丸山 猫田 米山)

4  米粒が立っておむすび秋の味/早川柚香

(1票:櫻井)

5  コイン入れついつい拝む募金箱/安藤なみ

6  ××忌母の字と似てとかげとかげ/櫻井誠

(2票:犬山 八上)

7  イケテナイ日本テキスタイルな昼寝/犬山高木

(2票:なかはら 中川)

8  ひとりふたり飛び出してくる無人島/青砥和子

(6票:なかはら 犬山 櫻井 八上 安藤 米山)

9  傾いて離合いっしゅんツァラトゥストラ/瀧村小奈生

(2票:青砥 猫田)

10 たくさん たくさん とおく とおく とおく/黒川利一

11 別件で存じています曼珠沙華/米山明日歌

(4票:岡谷 櫻井 丸山 安藤)

12 妖精を実存主義に切り替える/妹尾凛

(3票:黒川 中川 三好)

13 リアス式海岸だった息子たち/なかはられいこ

(10票:瀧村 犬山 岡谷 黒川 妹尾 早川 八上 丸山 安藤 猫田)

14 この頃のさいころ転がるたなごころ/猫田千恵子

(4票:青砥 櫻井 三好 八上)

15 身も心もラグビーボールらしい人/丸山進

(5票:瀧村 岡谷 中川 猫田 米山)

16 Bookoff道草してる広辞苑/三好光明

(4票:黒川 早川 丸山 米山)



# by nezimakikukai | 2019-10-29 22:49 | 句会結果報告 | Comments(0)

なんかこうちゃぷちゃぷしたくなるきぶん  広瀬ちえみ

「川柳杜人」263号より。そう言われると、つい「ちゃぷちゃぷしたくなるきぶん」に同調してしまう。そうねえ、そういう気分のことあるわ。でも、「そういう気分」は決して一通りではなくて、人によってずいぶん違ったものを含んでいたりするように思う。無邪気そうで意外に複雑な「ちゃぷちゃぷ」がおもしろい。「きぶん」まですべて平仮名書きなのは、子どものつぶやきだから?子どもにとって「ちゃぷちゃぷ」は「ちゃぷちゃぷ」以外のなにものでもなくて、説明も分析も要らぬお世話にちがいない。ああ、でも、きょうはわたしも「なんかこうちゃぷちゃぷしたくなるきぶん」なんです!そんな「ちゃぷちゃぷ」を大胆にも川柳にしてしまう潔さに、たぶん私は惹かれているのだと思う。

# by nezimakikukai | 2019-10-29 22:44 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

車輛に満ちる樹のにおい

わたしができなかったことのひとつ、ピアス。何となく縁がなかった。イアリングが一般的だった時代から、ピアスが普通の時代への移行期。いつのまにか、もういいかなあ…になってしまった。そんなことを思い返していたのは、名鉄電車の車内。めったに座れることはないので、立ったままボンヤリと周りを見渡すことになる。。きょうは乗客の耳を目で追いかけていた。一定の年齢以下の人の耳には、たいていピアス。ピアス、好きかも。かわいいと思う。石田柊馬さんの川柳を思い出す。

耳たぶに穴あけるとき樹のにおい     石田柊馬

そうか、樹のにおいがするのか。いや、きっとすると思う。人が樹だったとか、樹が人だったとか、容易に納得できる感じがする。耳たぶにすっと穴をあけるとミストのように樹の香りがたつのだ。7割がた人で埋まった車輛に突然樹のにおいが満ちる。ちょっと元気になる。

# by nezimakikukai | 2019-10-15 23:07 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

現代川柳と現代短歌の交差点

先週末は、なかはられいこさん、青砥和子さんと大阪へ。八上桐子さんと合流して、まずは葉ね文庫に。おお、ここか!店主の池上さんはとても素敵で気さくな女性。お目にかかれただけでうれしくなってしまう。そこから歩いて、イベント会場である梅田蔦屋書店に向かう。暑くて、重くて(最大の要因は、葉ね文庫さんでゲットした塚本邦雄第七歌集『星餐圖』)、意外に遠くて、へこたれそうになりながら到着。『ねじまき』でいつもお世話になっている蔦屋書店の永山さんにも初めてお会いできてうれしい。大阪の女性は、なんかみんなかっこよくて美しい。蔦屋書店も名古屋のそれとは別種のもので、とてもスタイリッシュな空間である。その一角がイベントスペースとなっているのだが、早々に満員状態。川柳の人、俳句の人、短歌の人、連句の人、いろいろな人が集結している。パネリストの平岡直子さんの言うところの「こんなおいしい話」である川柳を書いてこられたことが、とても幸運に思えて楽しくなった。句集『補遺』の暮田真名さんをはじめ、川柳を書く若い人たちは、すがすがしくておおらかである。パネリストのれいこさん、桐子さんも言うように、川柳はいつだって「ウェルカム」だ。いろんな人に川柳を書いてくださるのは大歓迎だ。明るく軽やかな気持ちになれる新鮮なイベントであった。交差点はなかなか見晴らしがよい。
# by nezimakikukai | 2019-10-01 18:22 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

第164回ねじまき句会

題詠「席」

1  S席で立ち上がる半跏思惟像/中川喜代子

(4票:丸山 岡谷 瀧村 米山)

2  重ねたりほぐして均す僕の席/早川柚香

(4票:なかはら 中川 黒川 米山)

3  相席が埋まり過呼吸深呼吸/丸山進

(3票:青砥 犬山 黒川)

4  空席を跨いで虫の音をこぼす/西原天気

(7票:なかはら 丸山 二村 青砥 櫻井 早川 瀧村)

5  その席の私ぜんぶ貼り紙です/犬山高木

(5票:なかはら 二村 青砥 三好 西原 )

6  雨の日のトライアングルの定席/妹尾凛

(3票:青砥 中川 八上)

7  主席を席巻モンキー次席パヤん/櫻井誠

(3票:丸山 二村 猫田)

8  白装束近づいてくる僕の席/黒川利一

9  席を立つたくらまかんと言い置いて/八上桐子

(7票:なかはら 岡谷 三好 西原 妹尾 瀧村 猫田)

10 跳んできた豆台風の席がない/安藤なみ

11 ピオーネと拘ずり合った指定席/三好光明

12 雨女の規定打席を満たしてる/青砥和子

(5票:丸山 安藤 犬山 櫻井 早川)

13 木の葉一枚となりの席は空いてます/猫田千恵子

(6票:安藤 黒川 中川 早川 八上 妹尾)

14 空席が目立たぬように韓国語/二村典子

(4票:犬山 櫻井 猫田 米山)

15 モナリザの席のあきならありますが/米山明日歌

(3票:岡谷 三好 八上)

16 空席が目立つ九月の巻層雲/瀧村小奈生

(2票:三好 妹尾)

17 図書室の後ろ通った即席麺/岡谷樹

(3票:安藤 中川 西原)

18 助手席に座るちいさな波がしら/なかはられいこ

(13票:二村 安藤 犬山 岡谷 櫻井 黒川 早川 八上 西原 猫田 妹尾 瀧村 米山)

雑詠

1  完熟のいちじくに寒い手のひら/岡谷樹

(3票:櫻井 西原 米山)

2  朝の陽を乱反射して塵の嵩/早川柚香

(1票:安藤)

3  しばらくは落ちた形で待っている/米山明日歌

(6票:丸山 安藤 犬山 黒川 早川 瀧村)

4  ランニングシャツを出てくる父の秋/瀧村小奈生

(6票:なかはら 二村 岡谷 三好 八上 妹尾)

5  くしゃみで現れる爺さまの幽霊/猫田千恵子

(1票:妹尾)

6  ちょっと死ぬ銀杏並木の途切れ目で/なかはられいこ

(11票:丸山 二村 青砥 岡谷 中川 西原 三好 八上 猫田 妹尾 米山)

7  美術館古センサーを叱咤する/三好光明

8  ひと夏を金魚あやして生きのびる/安藤なみ

(3票:早川 猫田 瀧村)

9  ぼくを脱ぐ張りついている夏のシャツ/黒川利一

(3票:犬山 中川 早川)

10 うどん教授けさは物真似の練習/西原天気

(2票:丸山 犬山)

11 居ない子の席をとばして秋の風/櫻井誠

(2票:岡谷 猫田)

12 元の棚に戻す星座とハイヒール/青砥和子

(8票:なかはら 丸山 黒川 中川 西原 早川 三好 八上)

13 茜空黒人霊歌という毀損/犬山高木

(1票:櫻井)

14 胸板の厚き一族すわ鳥語/八上桐子

(4票:なかはら 二村 青砥 櫻井)

15 スーパーの鮮魚浜辺の歌ばかり/丸山進

(2票:岡谷 三好)

16 眠れない夜は足りない草千里/妹尾凛

(8票:青砥 安藤 西原 櫻井 中川 猫田 瀧村 米山)

17 それだけがそれだけでなくせみしぐれ/二村典子

(8票:なかはら 青砥 犬山 黒川 八上 妹尾 瀧村 米山)

18 留守電を湿った指で消去する/中川喜代子

(3票:二村 安藤 黒川)


# by nezimakikukai | 2019-09-25 18:20 | 句会結果報告 | Comments(0)

ながたまみちゃんのこと

9月である。おかじょうきの杉野十佐一賞の締切は今月末だ。今年の題は「れい」。令和だから?「れい」と言えば、「きれい」…と考えていたら、びーんと甦った。

流れ着くきれいな方を上にして   ながたまみ

まみちゃん、どうしてるかなあ。しばらくお暇中なのだけど、書いてるかなあ。それから、〈れい→きれい→流れ着く・・・・→まみちゃん〉という堂々巡りを何度も繰り返している。そんなとき1本の電話が!まみちゃんの消息を問い合わせるお電話である。もうこれは川柳の神様の思し召しとしか言いようがない。久しぶりにまみちゃんと連絡をとる。うおー、ま、まみちゃんの声!こういうことってあるのだ。なんだかいい予感がする。

# by nezimakikukai | 2019-09-16 21:06 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

『垂人』36より

文音半歌仙「春日傘」   小池舞 捌

  春日傘つい廻しては坂の町     小池  舞
   姫菫なるもののかそけく     中西ひろ美
  清明の湖をみている窓辺にて    広瀬ちえみ
   パチッと嵌めるピース最後に       舞
  十五夜のだんごがひとつコンと鳴く     美
   呼ばれたようにかえるとんぼう      み
  海贏打の右ばかり減る靴の底        舞
   スピード違反君の告白          美
ウ クリムトの絵のようだねと笑いあい     み
   棺の内に汗のびっしり          舞
  驟雨去り民衆の歌沸き起こる        美
   みんな誰かの親でこどもで        み
  地方紙にくるまれ大吟醸届く        舞
   樹齢の囲む古き街道           美
  立冬の硝子細工のきらやかに        み
   象の眠りか獏の目覚めか         舞
  墨染の落花の舞を吸うごとく        美
   指の先より蝶々つぎつぎ         み

    平成31年4月8日起首 4月18日満尾

この半歌仙は宮城連句大会で小池正博氏が選んだ入選作のひとつである。講評のときに選者から裏の第7句での「月」の問題が出席者に提起された。ちょうど、わたしの隣の席に捌の小池舞さんがいらっしゃって正博さんの「わざと月という言葉を入れなかったのか」という問いかけに、あっけらかんと「気がつきませんでした!」と答えていらっしゃった。でも、そういうことなのではないだろうか。中西ひろ美さんの「樹齢の囲む古き街道」に対して「立冬の硝子細工のきらやかに」という広瀬ちえみさんの付句が送られてきたときに、そこが月の座であることを知りすぎるほど知っている舞さんが違和感を抱かずに治定する句であったということなのだ。そして、舞さんの付句「象の眠りか獏の目覚めか」。ひゃっほー!楽しい!発句からずっと通して何度読み返してみても楽しくてしかたない。遊びをあきらめていない人たちのわくわく感が読む者を引き込むのだろう。決してぎしぎしと自己主張する句ばかりが並んでいるわけではないのに、このくらいはしょうがないよねというつまらないところがなくて、新鮮でテンポよく展開していく。真剣な遊びってこういうことじゃないのかなと思う。圧巻のトリオである。この半歌仙をちえみさんが背骨を3箇所も骨折して身動きできぬ状態で巻き続けていたというのも、かなりの武勇伝だ。ところで、広瀬RRちえみさん、36号の『垂人』の表紙のバスは、あのバスなのでしょうか。わたしは、ちょっとドッキリしました。

# by nezimakikukai | 2019-09-08 12:26 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

蓮根の穴に「うべなう」のかたち   内田万貴

『川柳木馬』第161号より。
「うべなう」と声に出して言ってみたら、その音のやさしいこと。肯うというのは、広くて深いことなんだと改めて思う。句に出会って、いろいろなことに気づかされたり、考えさせてもらったりするのは幸せなことである。この句に出会って、「うべなう」という言葉と改めて向き合う機会をもらった。何の条件も付けずに肯定して受け入れることが「うべなう」なのだ。それを「蓮根の穴」に見つけたのが作者である。なーるほど。大きさもふぞろいな完璧な円ではない蓮根の穴。これが「うべなう」のかたちなのか。蓮根、やっぱり好きだ!

『川柳木馬』は、今年、創立40周年を迎えられたとのこと。心からお祝い申し上げます。長く続けることには、途方もないエネルギーが必要になる。メンバーの皆様の努力の賜物である。尊敬の気持ちでいっぱいになる。「木馬をつくる言葉 Ⅰ」は、ひとつひとつゆっくりと読ませていただいた。大切な言葉の蓄積だと、しみじみ感じた。感謝。

# by nezimakikukai | 2019-08-28 22:53 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

第163回ねじまき句会

題詠「帯」

1  舟が出るアンドロギュヌスな熱帯夜/犬山高木

(5票:青砥 妹尾 中川 岡谷 米山)

2  つぶやきは十中八九熱帯魚/猫田千恵子

(5票:三好 丸山 岡谷 黒川 米山)

3  たゆたゆと包帯ゆるみ父の声/なかはられいこ

(7票:瀧村 青砥 安藤 犬山 櫻井 妹尾 八上)

4  包帯は時計回りに決まっとる/三好光明

(9票:なかはら 瀧村 二村 櫻井 妹尾 猫田 丸山 八上 米山)

5  「ああそんな」は半幅帯の口ぐせ/中川喜代子

(6票:二村 青砥 早川 三好 黒川 米山)

6  一目見て同棲決めた帯の檄/丸山進

7  ゆさんして夕焼け帯びる音匣/妹尾凛

8  くるくると来てくつろいで本の帯/二村典子

(2票:なかはら 櫻井)

9  そそられてはらりと解く本の帯/早川柚香

(2票:安藤 猫田)

10 キャラバンの駱駝が歩く本の帯/黒川利一

(4票:なかはら 青砥 中川 猫田)

11 雨が降るわたしが乾く時間帯/米山明日歌

(3票:早川 岡谷 八上)

12 気配消し静かに錆びる時間帯/青砥和子

(3票:中川 丸山 岡谷 黒川)

13 紐帯を切っても切っても続く春/櫻井誠

(1票:三好)

14 首筋に帯広畜産大学/岡谷樹

(8票:瀧村 二村 安藤 犬山 妹尾 猫田 早川 丸山)

15 バンザイ叫ぶ声帯震わさず/八上桐子

(3票:瀧村 犬山 早川)

16 声帯のすき間から秋風の立つ/瀧村小奈生

(5票:なかはら 安藤 櫻井 黒川 八上)

17 帯状のヒエログリフのタイヤ痕/安藤なみ

(4票:二村 犬山 中川 三好)

雑詠

1  バタバタと台風一過捜査二課/丸山進

(4票:青砥 妹尾 中川 早川)

2  大筆に琵琶湖たっぷり含ませる/中川喜代子

(9票:瀧村 二村 犬山 猫田 三好 丸山 黒川 八上 米山)

3  冷麦あり」貼り紙のあるレストラン/黒川利一

4  サンバを踊るブラジル産もも肉/猫田千恵子

(3票:安藤 犬山 早川)

5  見る前に飛ぶ血と骨のコンポジション/犬山高木

(1票:二村)

6  姉さんは葉擦れの音をしまいこむ/瀧村小奈生

(7票:なかはら 櫻井 妹尾 丸山 岡谷 八上 米山)

7  六道の辻行ったり来たり佐川便/早川柚香

(3票:安藤 櫻井 中川)

8  覚悟せよここから先はけものみち/安藤なみ

9  一00グラム三百円です超新星/櫻井誠

(5票:青砥 妹尾 猫田 三好 丸山)

10 同時にはオナラとクシャミ跳びだせぬ/三好光明

11 ゆでたまご半分ひかりかと思う/妹尾凛

(3票:なかはら 早川 八上)

12 セロリのスジ引いて極上の夕焼け/青砥和子

(5票:犬山 中川 三好 岡谷 八上)

13 台風の進路にあたるたちあおい/なかはられいこ

(5票:瀧村 二村 青砥 黒川 米山)

14 段ボールたくさんくださいっていって/二村典子

(7票:なかはら 瀧村 安藤 櫻井 中川 黒川 米山)

15 概算でいいんじゃないの夏だから/米山明日歌

(9票:青砥 櫻井 妹尾 猫田 早川 三好 丸山 岡谷 黒川)

16 味噌カツへ終日禁煙のメール/岡谷樹

(1票:二村)

17 カナブンこつんと工員だった父/八上桐子

(6票:なかはら 瀧村 安藤 犬山 猫田 岡谷)



# by nezimakikukai | 2019-08-28 22:24 | 句会結果報告 | Comments(0)

寝るまえに水のかたちをととのえる   落合魯忠

涼し気な(錯覚かもしれない!)北の国から届いた『水脈』第52号から。何だかよく眠れそうな気がしたのである。このところ、暑さのせいか眠るのも一苦労だ。エアコンは付けているのだけれど、暑過ぎたり寒過ぎたりで、すぐ目が覚めるし、もういいやとあきらめて起きてしまうこともしばしば。「寝るまえに水のかたちをととのえる」と読んで、あ、そうか!そうすればいいのか、と思ってしまった。幼い頃に馴染みだった水枕のぶよんぶよんした感じとか、耳元でわざと鳴らした不思議な音を思い出した。町を流れる水、からだを流れる水、井戸の奥のちょっと怖そうな水、いろいろな水のことを思ったせいか、自分の周りの温度が少し下がった気がした。
非常に個人的なことなのだが、作者・落合魯忠さんの作品ページのエッセイに沙々貴神社が出てきたので、ぐっと親近感が増した。夫の家の墓が安土の浄厳院にあり、墓参りの際はいつも沙々貴神社の前を通る。1週間前にも通ったばかりである。誰かが通った同じ道を通る。それが知っているけれど会ったことのない方だと、よけいに不思議な感じがする。

# by nezimakikukai | 2019-08-20 17:43 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

親戚が減ってきれいに歯を磨く   丸山進

第162回ねじまき句会、雑詠の最高得点句。
〈いやもう説明とかいいでしょレベル〉のお気に入りの1句である。でも、うちに帰って若い人たちの顔を見ていたら、この句の味わいは、ある年齢以上の人でないと、すんなりとはわからないのかもしれないと思い直した。人の死にもいくつか立ち合い、人生の経験値を積み重ねた人には、この句の淡々とした感じが好ましく感じられるのだと思う。近しい人を失くすのは悲しい。とはいうものの、通夜から帰った日だって、ご飯も食べれば歯も磨く。歯を磨きながら、考えるともなくぼんやりとしたもの思いにふける。「歯を磨く」という動作をしているときは、考えごとくらいしかできない。歯の抜けるようにいなくなる親族のイメージ、歯によって連想される年齢ということの意味など、説明してしまうと身も蓋もないけれど、すべての言葉がこの句の世界を構築する不可欠の要素になっている。「きれいに」の、少々とぼけた感じさえする嫌味の無い明るさがいい。

# by nezimakikukai | 2019-08-06 21:04 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

『川柳スパイラル』第6号

なるようになるまでの深い守備位置   重森恒雄

「なるようになる」というのは、よく使われる言葉だけれど、そのことが言葉としてではなく、本当にわかっている人によって発せられると、海のように深い安心感を与える。人生の経験をいっぱい積んできて、いろんなものを通り抜けてきた人は、やけくそになったり諦めたりするのではなくて、淡々と「なるようになる」と言えるのだろう。「深い守備位置」と言われるだけで、そういうもろもろが、すっと伝わるように感じられて気持ちよい。エアコンのきいた部屋とお湯のような廊下を出入りしつつ仕事をして消耗しているときに、この句を読んだら、一瞬涼しくなるような錯覚を覚えた。「なるようになる」を本当に知っている人の句ではないだろうか。

『川柳スパイラル』第6号は、藤本秋声氏の〈京都柳壇と革新の歴史〉や、桒原道夫氏の〈「川柳雑誌」発刊までの麻生路郎〉など多彩な記事も充実していて興味深い。

# by nezimakikukai | 2019-07-30 18:39 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)



川柳句会「ねじまき句会」の公式サイトです
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