月刊 ★ ねじまき 

「川柳 フェニックス」

フェニックス川柳会は瀬戸市を拠点とする川柳のグループである。ねじまき句会の丸山進さんが瀬戸市の「学びキャンパス」で開いている講座のメンバーから生まれた川柳の会だ。みなさん向上心旺盛で積極的、そして何より川柳が大好きで、川柳のある暮らしを楽しんでいらっしゃるのが伝わってくる。フェニックス川柳会の安藤なみさん、北原おさ虫さん、三好光明さん、そしてもちろん丸山進さんはねじまき句会のメンバーでもある。瀬戸は川柳がホットな土地なのだ。瀬戸焼そばより川柳がホット!・・・だと思う。「川柳フェニックス」第6号からお気に入りをピックアップさせていただく。瀧村小奈生の3句選。

焚火から古代の顔が現れる      安藤なみ

*火をじっと見ているとこんなものも見えそう。「火」と「古代の顔」って何だか説得力があるのだが、ほんとは古代の顔じゃなくて知り合いの誰かに似た顔なのかも。

ユーミンと息を合わせたみじん切り  稲垣康江
 
*みじん切りにふさわしいのは「恋人がサンタクロース」かなあ。「ベルベットイースター」じゃ不揃いになってしまいそうだしスピードも出ない。「リフレインが叫んでる」もいけそう。・・・みじん切り、楽しい!

長い目で見るとお役に立てている   三好光明

*「お役に立てている」ってなかなか言えないんじゃないだろうか。「立っている」じゃなくて「立てている」というところに自負と謙遜の両方がうかがえる。でも、まず長い目で見てもらわないと。
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# by nezimakikukai | 2016-07-05 23:20 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(2)

第131回ねじまき句会

題詠「室」

1.ここはどこかな理科室の匂いする/妹尾凛
(2票:なかはら 大嶽)

2.理科室の模型はヒップホップ系/猫田千恵子
 (7票:丸山 八上 北原 妹尾 中川 瀧村 青砥)

3.理科室の中にもあった赤鳥居/青砥和子
 (2票:妹尾 犬山)

4.教室という虚に吹く初夏の風/魚澄秋来
 (3票:北原 安藤 青砥)

5.室温に戻した玉子闊歩する/中川喜代子
 (2票:丸山 大嶽)

6.室温にもどして口にする「ごめん」/瀧村小奈生
 (8票:なかはら 八上 中川 安藤 三好 犬山 大嶽 魚澄)

7.サイレンと水母いっぱい室内に/なかはられいこ
 (5票:妹尾 瀧村 三好 青砥 猫田)

8.室内の空気一新する時間/大嶽春水
 (1票:北原)

9.花鳥風月語あやつる室外機/丸山 進
 (6票:八上 瀧村 妹尾 中川 三好 犬山)

10.船室の背骨のあやふやになって/八上桐子
 (5票:なかはら 三好 青砥 魚澄 猫田)

11.ミシュランに指狐見せてる和室/安藤なみ
 (3票:中川 犬山 猫田)

12.側室も無いが自分の部屋も無い /北原おさ虫
 (6票:なかはら 八上 丸山 瀧村 安藤 魚澄 猫田)

13.裸にはドキドキしない右心室/三好光明
 (3票:丸山 北原 魚澄)

14.消費税あかずの部屋へ閉じ込める/犬山高木
 (2票:安藤 大嶽)

「雑詠」

1.マネキンが着るからイカすクールビズ/北原おさ虫

2.笑点を見てる家族に蚊がとまる/安藤なみ
 (8票:なかはら 丸山 八上 妹尾 犬山 大嶽 魚澄 猫田)

3.無花果のジクの途中にあるかゆみ/八上桐子
 (7票:中川 瀧村 安藤 犬山 青砥 大嶽 猫田)

4.桜桃忌向かい合わない父と母/青砥和子

5.歯に着せた七色の衣謳歌する/丸山 進
 (3票:北原 安藤 魚澄)

6.もう少しで中途半端にたどり着く/三好光明
 (5票:なかはら 丸山 妹尾 中川 魚澄)

7.OFFの日はくしゃとしたいドラえもん/犬山高木
 (1票:中川)

8.茄子紺の紺を充電する時間/中川喜代子
 (7票:八上 妹尾 三好 犬山 青砥 魚澄 猫田)

9.受けて立つつもり桃色夾竹桃/瀧村小奈生
 (3票:北原 三好 青砥)

10.たぶんほんとパカっと痛い天気雨/妹尾凛
 (6票:なかはら 丸山 八上 瀧村 犬山 青砥)

11.父はいま空になるため空になる/なかはられいこ
 (5票:丸山 瀧村 安藤 大嶽 猫田)

12.ガチャガチャを回すと転がり出る少女/猫田千恵子
 (9票:なかはら 八上 妹尾 北原 中川 三好 瀧村 安藤 大嶽)

13.人間をただ見つめてる剥製は/魚澄秋来
 (1票:北原)

14.女子力で世の中まるくおさめましょ。/大嶽春水
 (1票:三好)
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# by nezimakikukai | 2016-06-29 17:40 | 句会結果報告 | Comments(0)

川柳社杜人創刊250号

 「川柳杜人」250号が届いた。巻頭の山河舞句さんの〈ごあいさつ〉を拝見して、その歴史を初めて知った。川柳の歴史を語るのに欠かすことのできない人々が関わった雑誌であることを知ると、心なしか手にした雑誌が重く感じられる。昭和22年から現在まで、脈々と受け継がれてきた歴史である。すごいことだなあとしみじみ思う。
 記念誌上句会では、ねじまき句会の八上桐子さんが「朝」の選者を務めた。また、ねじまきメンバーもたくさん参加させていただいた。250号の幸せをおすそ分けしていただいたようで、ありがたいことである。「川柳ねじまき」は、ただいま第3号をめざしているところ。ひよっこ以下どころか卵とも呼べない。数を思うと気が遠くなるので、目の前のひとつひとつのことにできるかぎりの力を尽くしたい。

*250号記念誌上句会より。

「朝」

文字がほどける雨の朝のぬけがら     妹尾凛
来る前に汚れてしまっていた朝      八上桐子
喃語からやわらかな朝溢れだす      青砥和子
輪郭をなくした朝を渡される       米山明日歌
重そうな袋に包囲される朝        三好光明
臨時ニュース「朝が故障で明けません」  丸山進
朝を待つ象の鎖骨にふれながら      瀧村小奈生

*「着」

終着駅出てみな違う歩きよう       青砥和子
古の名前のひとつ流れ着く        猫田千恵子
極楽に着地したのかそれっきり      中川喜代子
順番をまちがえないで光着る       妹尾凛
たどり着かないようにあなたを迂回する  瀧村小奈生
葉脈のような光を着て春は        妹尾凛
着メロは天突くヨイトマケの唄      丸山進
痒そうに終着駅が立っている       瀧村小奈生
目の中で妹が着けたくちびる       八上桐子

杜人のみなさま、創刊250号おめでとうございます。
心よりお祝い申し上げます。
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# by nezimakikukai | 2016-06-27 16:57 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

ねじまき番外編

「実」

さようなら写実的にエイ笑う         犬山高木
アブドラザブッチャーだった実が落ちる    なかはられいこ
実はそのできちゃった婚ジジツコン      丸山進
桐の実の今さらなにを言い出すの       八上桐子
雨を見るみたいに青い実を見てる       妹尾凛
結実か摘果か梨の花は白           斉尾くにこ
桑田佳祐ののどちんこにもヤシの実が     月波与生
確実に葬るための蜆汁            笹田かなえ
青い実がドールハウスを埋め尽くす      青砥和子
六月の不実ばかりをなぞってる        米山明日歌
ブログから果実を獲ってアマゾンへ      三好光明
梔子が実はかくかくしかじかと        中川喜代子
ナスキュウリスイカモロコシコイ実る     早川由香
真実の口に行列する無謀           安藤なみ
湯に浮かぶ木綿豆腐の実直さ         瀧村小奈生
神の実話にヒトラーは出てこない       北原おさ虫
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# by nezimakikukai | 2016-06-22 16:38 | 句会結果報告 | Comments(2)

番外編へようこそ。

番外編に参加してくださった斉尾くにこさん、月波与生さん、笹田かなえさん、早川由香さん、どうもありがとうございます。突然の呼びかけにもかかわらず、気軽に応えてくださって本当にうれしく思います。まだ11時15分。締め切りまで45分あるので、今からまだまだ届くかもしれませんね。ひゃー、わくわく。番外編については、句会結果報告のページに掲載させていただきます。びっくりするくらいたくさんの「実」がとれたらいいのになあ。
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# by nezimakikukai | 2016-06-21 23:18 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

まきそびれたねじなんですが・・・。

2016年のねじまき句会の題は「うかんむり」の漢字シリーズ。5月は「実」だったのですが、吟行会になったため実行されませんでした。せっかくの「実」だったのに、残念っていうか申し訳ない(「実」さんに)っていうか、そんな気持ちになります。で、ほんの思いつきなのですが、「ねじまき番外編」として、みんなで作ってみませんか。コメント欄に1人限定1句、必ずお名前を添えて投句してください。番外編なので、このサイトをご覧くださった方はどなたでも投句していただけます。締め切りは6月21日(火)24時です。集まった作品は句会結果のコーナーに投句順に全作品を掲出します。たくさんのみなさんにお会いできるとうれしいです。
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# by nezimakikukai | 2016-06-14 23:31 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(15)

「ことばの国の猫たち」

あざみエージェントから木本朱夏さん監修の猫川柳アンソロ―ジーが刊行されている。猫たちもことばも、いとおしく慈しみたい本である。「うぼる」と鳴く柳本々々さんちの猫のとまとさんもモデルとして登場している。とまとさんは極上にかわいいし、とまとさんに寄せる々々さんのことばも愛に満ちている。

この国でわたしはおもに猫だから
        あなたの膝にとても詳しい  柳本々々

ねじまき句会のメンバーの猫川柳も。

チェシャ猫に呼び戻される脱衣場   なかはられいこ
告白の練習用に猫借りる       丸山進
国境も仔猫も軽く踏んじゃって    瀧村小奈生

いろんな猫たちがいて、さまざまな猫川柳が並ぶ。どのページを開いても幸せな気持ちになれる1冊である。
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# by nezimakikukai | 2016-06-07 23:08 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

500超!

国民文化祭、連句の祭典の歌仙の募集が5月10に締め切られた。全国からの応募作品は500巻を超えた。ねじまき有志で巻いた歌仙も、そのうちの1巻である。審査員の皆さんへの発送も終わり、いま厳正に審査中である。それにしても、500巻以上の作品をすべて吟味して評価していくのは大変なことだと思う。審査員の皆さんのご苦労は並大抵ではない。いや、想像するのさえ恐ろしいくらいだ。もちろん入選作品集はつくられるが、今回はすべての応募作品が熱田神宮に奉納される予定だ。100年くらいたったら、公開されて過去の文化の研究資料になる・・・という話もある。ちょっと壮大である。
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# by nezimakikukai | 2016-05-31 22:39 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

吟行会の結果。

白鳥庭園での吟行会では、最高点が4点で、3句あった。1人5句、計5句の中から5句選で選んだので、1点句がたくさん出たというのも吟行会ならではの結果である。高得点3句は以下の句である。

  竹林を抜けると風は素の匂い    丸山進

「素の匂い」が選句のポイントになった模様。

  メルカトル図法で描く花しょうぶ  なかはられいこ

「花しょうぶ」と「メルカトル図法」の出会いが楽しい。

  飛び石に右か左か迫られる     三好光明

確かに!という実感の切実さがNo.1だった。

来月からは、また普段通り題詠と雑詠の1句ずつを読む。6月の題は「室」。宿題がないのは今月限りである。
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# by nezimakikukai | 2016-05-24 23:17 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

ねじまき吟行会2016

2016年5月15日  白鳥庭園(名古屋市熱田区)

なかはられいこ

古今東西どちら向いても鯉の口
ぬるぬると鯉がひしめく北出口
こもれ陽が猫のかたちに揺れている
鳥が来て滝の水音ト長調
メルカトル図法で描く花しょうぶ

丸山進

餌撒くと鯉鳩烏ドロ試合
魂を水琴窟に吸われたり
竹林を抜けると風は素の匂い
関係者以外となり覗く茶会
汐入の湾曲よミスユニバース

二村鉄子

今月をぜんぶまとめて海苔でまく
砂が石に池が鯉に問いただす
赤と黒共通の敵椎若葉
泣き声にもれなく鳩がついて来る
大名古屋足下の水に濁りあり
 
瀧村小奈生

わたしだけ椚の匂いするみたい
水の音なのか木漏れ日だったのか
タメ口ですり寄ってくる鯉の群れ
やり直してもやり直しても筧
首筋に虹光らせて鳩が来る

三好光明

古傷を思い出させる池の鯉     
飛行機雲松の小枝をつらぬいて
水音に応えて揺れる花菖蒲
浮き島に鴨と亀さん阿弥陀籤
飛び石に右か左か迫られる

安藤なみ

借景を関守石が邪魔をする
皮を来て新竹青く立ちあがる
由緒ある庭に芝生は遠慮がち
ミファソまで弾ける水琴窟である
「のぞき」叶わず能書きを読み返す

中川喜代子

クチパクの鯉は静かな合唱団
新緑を飲んで少うしふくらます
石垣は知っているはず焼夷弾
マンションの洗濯物が見てる庭
腰折って 水琴窟は経を読む

犬山高木

白鳥で七億円の鯉さがす
おいアヤメ俺は今から昼飯だ
書割の庭園またぎ大あくび
高みまで一反木綿青い青い
ここからは立ち入り禁止コイのソノ

青砥和子

河骨と水底揺らす鯉尾鰭
鯉大口わたしは何も持たぬもの
水琴窟聞こえる耳と聞けぬ音
滝落ちて都会の音を押し流す
行き先はひとつにあらず吟行会
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# by nezimakikukai | 2016-05-17 18:48 | 句会結果報告 | Comments(0)

吟行会。

5月のねじまき句会は白鳥庭園での吟行会だった。白鳥庭園正門前に正午集合、その場で解散して午後2時に熱田生涯学習センター集合である。とてつもなく広い場所というわけではないので、ときどきはお互いにすれちがったり、姿を見かけたりしながら、句作に励む。各自5句を提出して、そのあと互選し合評会を行った。同じ時刻に同じ場所にいて句を読むので、共通の題材も多い。鯉、鳩、竹林、水琴窟、水、木漏れ日などなど。中でも「鯉」と「鳩」の句が異様に多かったのは、おおいにうなづける。水面をもりもり盛り上げて足元に迫ってくる鯉にも、人に向かってぐいぐい近づいてくる鳩にも、もはやほぼ怖さしか感じられない。人は小さくなっているしかないのである。お茶会が開かれている庭園の風雅なイメージと、鯉や鳩に席巻された空間の現実とのギャップがおかしいといえばおかしい。つっこみどころの多い、川柳にフィットした吟行の場だったかもしれない。
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# by nezimakikukai | 2016-05-17 13:21 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

歌仙巻きました。

「川柳ねじまき」#2では半歌仙に挑戦したが、今年は歌仙を巻いた。第31回国民文化祭あいち2016の募吟が歌仙だったとはいえ、なかなか大胆な決起である。5月10日締切ぎりぎりになんとか応募した。一同に会するのが難しかったので文音で巻いたのだが、やはり顔を合わせて巻きたいと途中で何度も思った。特に初心の人が多い場合は、そのほうが絶対にいいと私は思う。連句の楽しさやダイナミズムが伝わらないままに、決まりごとの煩わしさが印象に残ってしまうのではないかと危惧するからである。楽しいと感じられる座をつくり出すのは、やはり捌きの力量に負うところが大きい。私は今までに捌きの方に、「ああ、連句って楽しい。」と思える座を何度も経験させてもらった。だから自分の力不足が悔しくてかなしい。ねじまき連衆のみなさま、ごめんなさい。できるなら、またチャンスをいただいて挑戦したいと思う。
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# by nezimakikukai | 2016-05-10 23:38 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)



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