月刊 ★ ねじまき 

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阿吽とかゆってふたりは秋さなか    なかはられいこ

瀬戸の吟行会には参加できなかった。遠来のお客様もいらしていたのに本当に残念。当然のことながら、吟行会の句は、ふだんとは趣を異にする。参加していなかった私の眼と参加者の眼は違ってくることと思いつつ気になった一句を挙げた。「とかゆって」「ふたりは」などと若い恋人同士のようだが、この「ふたり」は明らかに阿くんと吽くんの二体の狛犬のことだろう。あまり訪れる人の多くなさそうな神社の、清澄な秋の光の中に永遠の時間を刻むように鎮座しつづける「ふたり」である。その距離は近過ぎもせず遠すぎもせず、どれだけ長い時間見つめあってきたことか。阿の口は阿のままで、吽の口は吽のままで。その間を通り抜けるとき、こんな言葉が現れそうな気がする。
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by nezimakikukai | 2014-10-28 15:46 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

瀬戸吟行会 2014.10.19

10月のねじまきは第2回瀬戸吟行を行いました。
皆さんの心がけが大変良かったおかげで または 晴れ女・男が集まったようで快晴のもと無事開催することが出来ました。今回瀬戸での開催ということで 瀬戸丸山組の他のメンバーが4名かけつけてくださいました。中川喜代子さん 高橋ひろこさん 浅見和彦さん 松長一歩さんです。さらに うれしいことに 熊本からいわさき楊子さんが時間を割いて参加してくださいました。帰りの新幹線の関係で、瀬戸散策と出句のみで合評には参加されませんでしたが お話ができただけでも大変うれしかったです。(青砥和子)

なかはられいこ

 どもほるんりんくると坂道を登る
 落葉踏む音にときおり陽があたる
 阿吽とかゆってふたりは秋さなか
 鳩の影私の影と鳥居をくぐる
 さみしいか萩散る道にバイオリン

丸山進

 肉球を落とした猫を探してる
 あの頃をまた話してるノベルティー
 シャッターの奥からもれてくる瀬戸弁
 なぜ、ですから黒毛和牛専門店
 こま犬と招き猫との熱視線

安藤なみ

 大人用小さめの靴ドレミファソ
 自販機で両替をして重くなる
 観光の人だけ渡す歩道橋
 晴天を爆撃してく救急車
 古民家にハワイアンカフェの文字踊る

三好光明

 門番は丸一国府せとの顔
 護るのは志野の灯籠六角碑
 剣山も水に隠して丸四角
 おせちなら陶器のお重味比べ
 数百年おろし続ける下ろし金

北原おさ虫

 古壺は古い埃も付けて売る
 狛犬の目付きも変わる盗難後
 店番は猫と狸とあと一人
 老年よ大志捨てよと秋の空
 喰う奴をじっと睨んでいるウナギ

ながたまみ

 あなたたちは瀬戸を征服したのですか
 何回も手にとり猫か確かめる
 たくさんの願いを食って並ぶ犬
 歩道橋のまん中にある不整脈
 空よりも澄む水のある瀬戸の川

会田ゆうこ

 鳴けなくてサイレントミャウ招きねこ
 オシャレカフェ何がなんでもアートです
 年ごとに派手なカカシがふえていく
 橋にまで割れ物注意札かかる
 道路までモザイクアート瀬戸の街

青砥和子

 泡立ち草廃屋好きで群れたがる
 店員は帽子目深な案山子かな
 改札の奥で手を振るあったかい
 陶の道ヘクソカズラの実は弾け
 トウニャンと名付けられてる睨み猫

※ゲストの方々の句です

いわさき楊子

 釉薬をかけてから楽しむ裂け目
 鬼板をつないだセメントの立場
 広がるだけ広げていますひとり旅
 吐瀉物をサラサラ流す瀬戸の川
 鋳込みの器なら油断できますね

中川喜代子

 パルティのドットにきびの面がまえ
 急坂がわたしの心臓ためしてる
 まねき猫お前も少し疲れたか
 陶の橋不定愁訴だと思う
 茶飲み話急須は相手してくれず

浅見和彦

 狛犬もどんなもんだい瀬戸物だ
 せとものの歴史が滲む細い径(みち)
 髑髏から湧いてくるくる人の情
 B1(ビーワン)にせとやき出たぞ焼きそばだ
 店先で銀三郎が将棋指す

高橋ひろこ

 やきそばは瀬戸で食べると決めている
 アーケード過去につながる秘密基地
 狛犬にウインクされてガラパゴス
 歌麿呂の絵筆で描く招き猫
 今夜こそ案山子の密談聞いてやる

松長一歩

 店先きでやる気がすべて並んでる
 人居ないいや人形が座ってる
 良かったよ加藤肉屋が臨休で
 団地行きバス一人乗せ秋の風
 仙一がゼブラを持って笑ってる
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by nezimakikukai | 2014-10-27 14:49 | 句会結果報告 | Comments(0)

第114回ねじまき句会

題詠「熊」

1.熊さんは保健室だよ来れないよ /会田ゆう子
  (2票:魚澄 青砥)
2.大熊座を追われて小熊座にいる /丸山進
  (4票:なかはら 八上 瀧村 ながた)
3.熊蝉のいるらしい木をもち歩く /米山明日歌
  (7票:八上 妹尾 三好 丸山 会田 ながた 北原)
4.ふりつもる心のすみに大熊座 /妹尾凛
  (4票:なかはら 米山 魚澄 ながた)
5.露からロになっても熊はソのままで /北原おさ虫
  (2票:青砥 会田)
6.経験のないハニーチョコに熊惑う /安藤なみ
  (1票:三好)
7.きっと子熊とは飲まないスープ飲む /ながたまみ
  (3票:米山 丸山 魚澄)
8.テクマクマヤコン月輪熊になれ /瀧村小奈生
  (2票:妹尾 青砥)
9.立ち上がる熊にんげんの背中して /八上桐子
  (7票:なかはら 瀧村 魚澄 米山 安藤 北原)
10.ラジオ劇で小熊は啼いているばかり /青砥和子
  (3票:八上 会田 安藤)
11.注目度ウナギ登りの熊手婆 /三好光明
  (2票:丸山 北原)
12.もういちど言うけどくまもんだって、熊/なかはられいこ
  (5票:瀧村 妹尾 三好 安藤 青砥)
13.父さんの形見どうする木彫り熊 /魚澄秋来
  (10票:なかはら 瀧村 妹尾 三好 米山 丸山 八上 会田 安藤 北原)

雑詠

1.あったかいスーパームーン空あける /三好光明
 
2.葉の裏で揺れている夏とかなにか /瀧村小奈生
  (4票:なかはら 八上 安藤 青砥)
3.立ち止まりたくなる九月のくるぶし /八上桐子
  (8票:なかはら 瀧村 魚澄 米山 丸山 ながた 妹尾 青砥)
4.輪唱に躓いている鳩の首 /青砥和子
  (7票:瀧村 八上 妹尾 米山 三好 安藤 北原)
5.空に満月くちびるにウエハース /なかはられいこ
  (8票:瀧村 妹尾 魚澄 八上 会田 ながた 青砥 北原)
6.ソーダ泡ぬけでた人と目をあわす /米山明日歌
  (4票:なかはら 瀧村 三好 丸山)
7.白日夢それしかいまの僕にない /魚澄秋来
  (1票:会田)
8.ちょうどいいお天気だからまるくなる /妹尾凛
  (3票:会田 ながた 北原)
9.腋毛も世界大戦もまだあります /丸山進
  (4票:妹尾 八上 安藤 青砥)
10.神宮の亀が尻尾を振りかざす /安藤なみ
  (2票:なかはら 丸山)
11.ふわ・はらり 彼女が笑う みし・みし・と /会田ゆう子
  (2票:三好 米山)
12.タンポポの恋も気儘もある余生 /北原おさ虫
  (3票:魚澄 安藤 ながた)
13.はみ出した手足おんなになっている /ながたまみ
  (6票:三好 米山 丸山 会田 魚澄 北原)
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by nezimakikukai | 2014-10-21 16:43 | 句会結果報告 | Comments(0)

熊さんは保健室だよ来れないよ    会田ゆう子

ゆう子さんは、ねじまき句会の新人である。新人ということは若いのである。たぶん。ほら、句だってとてもキュート。なんで保健室にいるんだ、熊さん。なんなんだ、この不可思議感。童話の世界なのか。きっとゆう子さんには、絶対的な構図があるはずなのだ。いまのところ、それが見えづらくなっているのは残念だけれど、新人なのでこれから出力トレーニングを重ねれば見通しがよくなるはず。それより、スレンダーなからだにいっぱいつまっていそうなたくさんの不思議が何より魅力なのである。何かしらを秘めた新人であることは間違いない。
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by nezimakikukai | 2014-10-21 13:55 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

台風一過。

風びゅんびゅんの火曜日です。10月のこんな時期まで台風の心配をしなきゃいけないなんて。最近は、お天気の考えることはさっぱりわかりません。それにしても、今度の日曜日でなくてよかった。今度は、ねじまきの吟行会ですから。だいたい年に1度は吟行会をしています。去年は山崎川沿いの遊歩道でした。今年は瀬戸。吟行のときの句は、普段とは違ってくるので、それもおもしろいところです。俳人の二村鉄子さんは、なんといっても吟行のプロフェッショナルなので、その一言がとても印象的です。「家を出たときからもう吟行は始まってます。」は衝撃でした。遠足気分で電車に乗って、のほほんと集合場所にたどり着いた途端のガツン!でした。「あれは吟行の歩く速さじゃない。」っていうのもありました。途中でかわいいガラス細工のお店を見つけてチンタラしていたら残り時間が少なくなって、意味もなく焦って歩いていたのを目撃されていたらしいのです。みんなが見たものを共有していて、「あ、あれのことか。」とわかるところもいつもとは違いますね。だから、「あれがこうなっちゃうの!」という発見もあります。とりあえず、いまのところはお天気はだいじょうぶそうです。

葉桜の下でまぶたをおろそかに   なかはられいこ
  (2013.5.19  ねじまき吟行会・山崎川より。)
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by nezimakikukai | 2014-10-14 15:27 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

水曜日ですが・・・ねじまき臨時便。

「川柳文学コロキュウム」No.66の新刊紹介のコーナーで、「川柳ねじまき#1」を紹介してくださいました。

   2004年に名古屋の有志により発足、互いの作品を深く鑑賞かつ的確に批判する
   ことを旨として、超結社の川柳句会を続けてきたねじまき句会が十周年を迎えた
   ことを機に、その成果を外部に向けて問うべく創刊に踏み切った機関紙の創刊号。

赤松ますみさん、ありがとうございます。なんだか晴着を着た娘を遠くから見てるみたいな気恥ずかしく誇らしくうれしい気持ちで読みました。
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by nezimakikukai | 2014-10-08 23:12 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

通巻1048号。

「川柳塔」の90周年記念特集号を送っていただいた。創刊大正13年、通巻1048号である。すべての数字に圧倒される。これだけの時間を積み重ねて現在があるということの重さを感じる。まさに歴史だ。川柳のことを考え続け、書き続けた人たちがたくさんいて、今もいて、この雑誌が目の前にあって・・・。私は川柳のことをもっと知りたいし、知らなければならないと痛感した。
「川柳塔」創刊90周年おめでとうございます。
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by nezimakikukai | 2014-10-07 23:24 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)



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