月刊 ★ ねじまき 

カテゴリ:火曜日にはねじをまく。( 177 )

プレアデス星団冬の胃におさめ    魚澄秋来

2月のねじまき句会、題詠「胃」から。今年は「にくづき」シリーズなので、内臓が出てくるのは覚悟していたが、いきなりの「胃」である。みんな苦吟したはずだ。この素材をどうすればいいのか、わたしも途方にくれた。そういう中から、この句が出てくるのだから、題詠にトライする価値はやはり高い。「胃」はあくまで「胃」でありながら、「胃」という言葉から通常連想される世界をうち破っている。冬の夜の冷気、その清澄感、星の青白い光。それらが、はっきりと感じ取れるのは、「冬の胃におさめ」る行為を読み手がなぞるからである。胸にも腹にも代えられぬ「胃」なのだということを、この句に教えてもらった。
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by nezimakikukai | 2015-02-24 22:49 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

勅題「本」

淋しさの本体がいる川向こう     なかはられいこ
百年も経てば絵本になる瞼      八上桐子
新刊書もはや古本俺は父       魚澄秋来
詳細は本文にはた白菜に       二村鉄子
飛び出す絵本から逃げた本の虫   丸山進

連句・桃雅会の平成二七年歳旦帳にはねじまき句会の川柳が入っている。桃雅会は熱田神宮を拠点として活動する連句の会だ。昨年の秋に代表の杉山壽子さんからお話をいただいた。伝統ある名古屋の文芸を未来につなげたいと活動を続けていらっしゃる杉山さんの新しい試みである。「歳旦帳の中に川柳も入っていることに意義があると思うのよ。」と、いつものあどけない笑顔でおっしゃった。現在、あちこちでジャンルのクロスオーバーの動きが起こっているように思う。伝統的な蕉風俳諧と川柳との出会い、これもまたひとつの始まりである。
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by nezimakikukai | 2015-02-17 16:42 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

春じゃなかった。

やっぱり油断禁物、この冬もっとも厳しい寒さに見舞われています。きのうは雪。きょうも、予報に反して雪。日中は豊田市にいたのですが、前も見えないくらい降りしきっていました。今週末がねじまき句会ですが、今月は遠征組の顔もそろいそうなのでとても楽しみです。年末年始にかけて、なかなか勢揃いとはいかなかったので待ち遠しい!緊張感のあるワクワクです。週末にダイヤが乱れるような寒波が来なければ上々と思うものの、しんしんと冷える2月の晩です。

よく笑う金平糖と冬の音    妹尾凛
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by nezimakikukai | 2015-02-10 23:31 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

きょうは節分。

明日は立春だと思うと、気持ちはもう春へ飛ぶ。きょうはよく晴れて風も穏やかな一日だったけれど、今週もまた寒波が襲ってくるらしいし、実際のところ寒さの本番はまだまだこれからだろう。それでも、節分を迎えると何やらひとつ乗り越えた気がしてしまう。28日しかないことといい、二月は不思議な月である。過去のねじまき句会の記録の中から「二月」が詠みこまれた句を探してみた。「二月らしさ」はいかがなものだろうか。

間違いもなにも二月の金盥       八上桐子
寝返りをうって二月の川のまま     瀧村小奈生
掃除機のノズルが届かない二月    なかはられいこ
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by nezimakikukai | 2015-02-03 23:16 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

こんなこともあった話。

この前の日曜日に、ちょっと片付けようといろいろなものを整理し始めたら止まらなくなった。おかげで、どうにも見つからなくて欠けていたねじまき句会の記録が見つかった。第35回、2007年1月。時事詠と前句付けをしている。わたしの記憶では、ふたつともこのとき1度きりのように思う。

美しい国にしたいのいちぶぶん    なかはられいこ

こんなふうに時事詠ができるのかと驚いた句だった。技の冴えに感動した。

  待ちくたびれてひっぱった空   瀧村小奈生
凶器にはならないように水を抜く   荻原裕幸

同じ七七句に対してまったく違う付句が出てくるのが、当然のことでありながらとてもおもしろかった。

こんなこともあったんだなという話である。
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by nezimakikukai | 2015-01-27 23:15 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

きょうは大寒。

というわりには寒さはさほどでもない気がする。先週末、弘前に行ってきたなかはられいこさんは、雪に埋もれそうになったらしいので、十分に寒中の厳しさを味わってきたにちがいない。とりあえず、インフルエンザが猛威をふるっていることは確かである。インフルエンザでなくても風邪やら細菌性感冒やら、やっかいなものがあふれる季節だ。だから冬はいやだ。冬好きの人には叱られるかもしれないが、夏にはこんな心配をしなくていいのにと愚痴っぽくなる。

寒晴れの日だった象の尻見てた   坪内稔典

2006年1月24日、二村さんのセッティングで俳人坪内稔典さんと俳句の句会をさせていただいた。題は「寒」。この日のわたしのメモに「意味がない。/無数に揺れる。→俳句の名句」とある。わたしには、どうにも不十分なメモで、今さらに悔やまれる。
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by nezimakikukai | 2015-01-20 23:13 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

これからの音のつまった体です    米山明日歌

新しい年なので、希望の感じられる句を。「これからの音」が全部いい音とは限りませんが、まだ知らないいろんな音と会えそうで楽しい気分になります。
日曜日に新年会も終わり、今年のテーマは「にくづき」に決定。2月からスタートします。こちらも体ですね。フレッシュでチャレンジングな音を奏でられたらいいなあと思います。
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by nezimakikukai | 2015-01-13 13:56 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

新年おめでとうございます。

ねじまき句会の1月は新年会なのである。おいしい昼食をいただいて、好きな人はちょいと1杯、2杯、・・・と飲み、さかんにおしゃべりをして過ごす。これが恒例である。飲み食いに集中できないと困るので、句作も句評も行わない。従って句会結果報告も今月は更新されない。(先に言い訳してます!)1年に1度、そんな月があってもいいのかなと思っている。今年の題となる部首は決める。今年の新年会は〈芋蔵〉という、安藤なみさんが名前をとっても気に入ってくださった居酒屋さんで今度の日曜日だ。川柳の話はもちろん、川柳じゃない話もいっぱいできる楽しみなイベントである。
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by nezimakikukai | 2015-01-06 23:31 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

みなさまよいお年を!

2014年最後の火曜日です。2014年は、ねじまき句会にとって10年目という以上の節目の年になりました。何と言っても、7月に「川柳ねじまき」創刊号を発刊できたことがうれしいできごとでした。いろいろな場所のいろいろな方々に読んでいただけてとても幸せに思います。本を出したことで、メンバーひとりひとりが川柳について、自分の作品について、改めて考える契機になったように思います。2015年は、第2号をお届けすることが目標になりました。川柳を探しながら、ひとつの場所にとどまることなく変化し続けるわたしたちの姿をお見せしたいと思います。みなさま、よいお年をお迎えください。
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by nezimakikukai | 2014-12-30 20:02 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

十二月。

句会結果報告がまだなので、ややフライング気味なのだが、欠席選句も終了したので、十二月句会の作品について。毎月、月が詠みこまれた作品がひとつは出てくる。今月は題詠「燕」と雑詠で1句ずつ。

谺になるか燕になるか十二月    なかはられいこ

箸置きに箸の足りない十二月    二村鉄子

題詠の選評が先だった。そのとき選ばなかった理由を求められた二村さんが「十二月がねえ。とってつけた感じで、かえって混乱を招くんじゃないかと思うんですが。」と。記憶を頼りにしているので、そのままではないが、確かそういう指摘をした。「谺になるか燕になるか」だけで選んだわたしは、どっきりしたのだが、作者を発表したあとに、なかはらさんもそれを認めていたので、二村さんの指摘は的確だったということだ。その後雑詠の選評が終わり、雑詠の「十二月」の句は二村さんの作品だということがわかる。おもしろい。そこで、題詠での二村さんの指摘がより重要になる。「谺になるか燕になるか」の句の「十二月」に対して問題を提起できる揺るぎない二村さんの姿勢がいい。それは、ひとつの言葉の配置に細かい吟味が重ねられていることの証だからだ。私なら、・・・言えたかなあと思うと、自信がない。二村鉄子さんがまぶしい!句会は楽しい。
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by nezimakikukai | 2014-12-23 18:07 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)



川柳句会「ねじまき句会」の公式サイトです
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