月刊 ★ ねじまき 

カテゴリ:火曜日にはねじをまく。( 172 )

題詠「額」募集します。

9月の句会ができなくて、9月の題が宙に浮いている。部首「おおがい」の中から選ばれた貴重なひとつなのに。ご飯は全部食べなきゃもったいない。題は全部使いきらなきゃもったいない。「額」という題が与えてくれるせっかくの出会いを逃がすことになってしまう。
そこで、今年もまた、このブログを見てくださっているみなさんのお力をお借りしたいと思うのです。コメント欄に、題詠「額」を投句してください。ねじまきルールでは、「題」という漢字を必ず句の中に入れます。締め切りは10月31日いっぱい。おひとり厳選1句でお願い致します。たくさんの皆様の句に出会えますように。

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by nezimakikukai | 2017-10-11 22:40 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(3)

「川柳 杜人」255号より。

加藤久子さんの『昆虫図鑑』10句がおもしろい。タイトル通り昆虫が読み込まれているのだが、楽しく心惹かれる連作である。

ががんぼに手足捥がれて熱帯夜

まず冒頭の句にぐいっとつかまれる。手足を捥がれているのはががんぼじゃないのかと思いつつ、寝苦しい熱帯夜に丸太みたいにごろんごろんと転がっている人の姿が浮かんでおかしい。

おにやんまカセットテープ巻き戻る

おにやんまが飛び回っていたころはカセットテープの時代だっただろうか。「おにやんま」と「カセットテープ」が働き合っている言葉の選択が興味深い。

古い映画からオオミズアオの羽化

本物は見たことがないけれど、淡い緑色の蛾のイメージがゆらゆらとして古い映画のモノクロの陰翳の中からなら立ち現われそうな気がする。

湖をひとつ渡れば蜩に

日を暮らしてカナカナと鳴く蜩。一日の終わり、夏から秋へ。湖をひとつ渡り終えると、何かが終わり何かが始まるのだろうか。

どの句もそこにいるべき昆虫が配されていて、眺めて楽しい昆虫図鑑である。

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by nezimakikukai | 2017-10-04 17:21 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

長月つごもり。

9月末日は投句締め切りが多い。
まず、おかじょうき川柳社の杉野十佐一賞。昨年の大賞は、ねじまきメンバーの米山明日歌さんだった。

くつ下の伝線 蛍でていった  米山明日歌

第22回の題は「道」。インターネットからの投句もできるので、9月30日24:00までOKだ。難題にへこたれそうになっていた方ももう一度気を取り直して、ぜひぜひチャレンジを。
それから、「川柳杜人」の創刊70周年記念大会・山河舞句追悼句会の投句締切も9月末日である。こちらは句会参加者のみが投句することができる。参加する気満々で宿も予約したのに、投句締切を失念していたなどという悲しいことが起こらないようにご用心を。消印有効とのことなので、まだ大丈夫だ。
「川柳ねじまき」も第4号の制作に向けて動き出した。2017年末発行予定である。

夏が終わると何やら加速度的に動き出す感じがする。

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by nezimakikukai | 2017-09-26 12:56 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

台風18号でした。

9月の句会が台風のため中止になった。正確に言えば、前夜午後8時に「明日は中止」にしたのである。相手が台風というのは本当に厄介で、決行して帰りの交通機関が動かないなどのアクシデントが起こっても困るし、中止にしたら静かなもので「これならできたのに」と思うのも悔しい。そういう場合は安全策をとることになるので、やはり中止なのである。句会を行うはずだった日曜日、名古屋は夕方までは平穏そのものだったが、夜中はこわいくらいの風が吹き荒れていた。翌月曜日、台風一過の澄みきった青空。最近は、台風が去った後も台風一過の清澄さがなくてどんよりしていることが多かったので、久しぶりに「台風一過」を味わった気がする。そういえば、こんな予言めいた俳句を書いている人がいた。

台風がまた来る週末三連休    二村典子

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by nezimakikukai | 2017-09-19 23:08 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

拭く男。

醤油染みキッコウマンが拭いている   中川喜代子

醤油染みをひたすら拭き続ける「キッコウマン」。哀愁と可笑しみのただよう図柄である。だがしかし、「いいのか!キッコウマン!」なのだ。醤油染みだから「キッコーマン」をもじっているのは間違いないが、問題はもじる必要があったかどうかである。すでに、ウルトラマン(ミラーマンもエイトマンもいるけど)をもじっているのだから、もう一度あえて「ウ」に変える必然性はあるのかどうか。「キッコーマン」は「亀甲萬」なので元々は「キッコウマン」ではあるが、キッコーマン株式会社であり、商品にも片仮名では「キッコーマン」と表記されている。コーポレートマークは小文字のkikkomanに変わったらしい。それはそうだが、「ウ」!。この「ウ」のせいで、点数を入れなかったメンバーもいた。(たしか、なかはられいこさん。)「キッコウマンよ、あなたのウがこんなに大問題になっているのだよ。」とせっせと醤油の染みを拭く彼の背中に呼びかけてみる。

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by nezimakikukai | 2017-09-12 23:30 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

かなかなの夜。

8月の題詠は「顔」。

ふと真顔かなかな夜の草書体   妹尾凛

何を言っているわけでもない。ふと真顔になる自分に気づいた一瞬、かなかなの鳴き声。あるのはそれだけだ。かなかな→仮名→草書体という流れをつなぐのは「夜」であり、ふと真顔になったのも夜の一瞬だろう。そう考えると「夜」の一語の必然性が見えてくる。なんだかんだ、ごちゃごちゃと考えてはみるものの、音としての言葉の流れとリズムに素直に身をゆだねる気持ちよさに心は傾斜する。フトマガオカナカナヨルノソーショタイ・・・透明感のある夜の闇色にくるまって脱力してみるのもいいんじゃないだろうか。
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by nezimakikukai | 2017-09-05 23:10 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

「垂人」31

広瀬ちえみさんの「春の警笛」(20句)から。

もうなにがなんだか春になっている
ざわざわとしている春の道具箱
警笛を鳴らして春のトンネルへ
春うらら鶏冠をつけるのを忘れ
こんなめもあんなめもまつはるだもの

春の句が並ぶ。「春の」と付くことで「道具箱」も「トンネル」も何かしら違う貌を見せる。春は、のんびり、ゆったり、ぼんやり、だと誰が言ったのだろう。「なにがなんだか」「ざわざわとして」「こんなめもあんなめも」ありまくるのが春だ。待ちこがれていたせいで手につかない何か、心に追いつかない体、言葉がつかまえきれないもの。春はわさわさと通り過ぎる。ちえみさんの繰り出す言葉のスピード感が、私に〈その感じ〉を確かによみがえらせる。
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by nezimakikukai | 2017-08-29 22:51 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

走る稲妻。

夕方、急に黒い雲がひろがってきた。空はみるみるうちにイカスミ色になる。ゴロゴロと雷が鳴りだしたかと思ったら、空に鮮やかな稲妻が走った。ほら、あそこ!ほら、今度はこっち!一瞬のうつくしい閃光。いつのまにか空の色が変化している。不穏に赤い。キツネの嫁入りの夕暮れ版みたいになってきた。誰かが「じゃあ虹が見える?」と言う。荒れた天気と虹はうまく結びつかなかったのだが、どうやら本当に虹が出たようで、別のひとりのケータイに画像が送られてきた。ぼんやりとした不思議な虹。お天気が変だという話題が日常的になっている今年の夏である。

稲妻のいっしゅん錆びているところ   なかはられいこ
いかずちを掴んで空に投げかえす    ながたまみ

きょう空に走った光を見ていて、かつての句を思い出した。ふだんは記憶の奥に眠っているけれど、決して忘れてしまったのではない時間に触れたようでうれしくなる。  
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by nezimakikukai | 2017-08-22 23:21 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

残暑お見舞い申し上げます。

台風がのろのろと通って行った昨日は立秋。季節のご挨拶をしてみて気づいた。ザンショオミマイモウシアゲマスは七七である。「金鳥の夏、日本の夏」というCFも七七だなどととりとめのないほうに思考は流れていく。
そういえば昨日高知から「川柳木馬」が届いた。2017・夏の号である。

フリーダイヤルだから渦巻いてみる   清水かおり

フリーダイヤルだからくだを巻いたのか?酔っぱらってくだまいて渦巻いて。なんか楽しそう。ヨクキクキンチョウコウの緑の渦がぐるぐると回り始める。「お客様相談係」は五七だ。「向こう三軒両隣」は七五だけど。日本語にはほんとに五音と七音の組み合わせが多い。やっぱり川柳やるしかないなと、きょうのところはそんな結末で。
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by nezimakikukai | 2017-08-08 23:09 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

不良少女カンナ。

カンナカンナ素っ頓狂にぐれている   青砥和子

7月句会の雑詠から。カンナはやっぱりぐれているでしょうね。まずあの色がね。それから花の形状の何とも形容しがたいところも。周囲からちょっと浮いている存在感なんかも。実はそのぐれ方は素っ頓狂。調子っぱずれで間が抜けてて、でも悪い子じゃないってことはきっとわかってもらえると思うんです・・・なんて。「素っ頓狂」とか「ぐれる」とか、意外にレトロな言葉が似合うカンナなのです。

ここで改めて思うのは「素っ頓狂」という言葉の持つパワー。ぴったりだと思おうが、若干の違和感を感じようが、とりあえず引っ張り込むぐらいの力はあるようだ。音韻も字面もなかなか個性的である。「カンナカンナ」の繰り返しから「素っ頓狂」へ続くリズムも楽しい。絶対ぐれたことなんかなさそうな青砥さんのカンナ愛を感じる一句である。
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by nezimakikukai | 2017-08-01 23:07 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)



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