月刊 ★ ねじまき 

「やさしい川柳」教室

暮らしの学校(公益財団法人服部公益財団)で来年1月から瀧村小奈生の川柳教室が開講する。JR安城駅からすぐの安城アンフォーレにあるカルチャースクールの教室だ。1月から3月まで、第2・第4木曜日の午後1:00~2:30。川柳は初めてという方にも気楽に参加していただける講座にしたいと考えている。こうして御縁をいただくことで、人との出会いが生まれ、新しい言葉にも出会えると思うと、本当にありがたい。来てくださる方に楽しい時間を過ごしていただけるよう、勉強して工夫して頑張りたいと思っている。教室の体験もできるらしいので、三河地区のみなさん、ぜひ一度のぞいてみてください。

https://www.kurashinogakkou.org/anjo

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# by nezimakikukai | 2017-11-14 22:45 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

仙台三昧。

「川柳杜人」の創刊70周年記念句会および山河舞句追悼句会に行ってきた。ねじまきからの参加は、なかはられいこ、丸山進、青砥和子、八上桐子、妹尾凛、瀧村小奈生の6名。11月3日(金)はお食事のあと、なかはら、青砥、瀧村とカモミール句会の笹田かなえさんの4人が佛渕雀羅さんに連句をおねだりして部屋に押しかけた。二十韻を巻いて、とても楽しかった。11月4日(土)は大会。青砥さんが大活躍で、「和子」と呼名し続けた。それぞれが特選でもらえるゴディバを手にしてかなり満足。カモミール句会、おかじょうき川柳社の守田啓子さんは、なんとゴディバを2個ゲットしていた。5日(日)は、なかはら、笹田、八上、瀧村の4人で宮城県美術館へ吟行に。午後3時過ぎに桐子さん、かなえさんと別れて、れいこさんとわたしは仙台駅のみどりの窓口に向かう。そこで、思いがけない展開。仙台、出られない!18時33分まで空席がないらしい。しかたない。混みあったドトールの席にとりあえず座ってれいこさんと目が合う。「帰れない」の巻、巻きますか?とれいこさん。というわけで、最後に番外編のような二十韻を巻いてしまった。句三昧の仙台、なんかすごい。

宮城県美術館吟行 2017.11.5

十一月を引っ張ってきたのは小舟     桐子
   (れいこ、かなえ、小奈生)
マフラーは編みかけ雪は描きかけ    れいこ
   (桐子、かなえ、小奈生)
郭公の夜はときどき水っぽい      小奈生
   (れいこ、桐子、かなえ)
ムーミンの匂いの残る非常口      れいこ
   (桐子、小奈生)
白の中の白の中までささやくか     れいこ
   (桐子、小奈生)
声がするタイル一枚剥がすとき     小奈生
   (桐子、かなえ)
うさぎのおしりこじかのおしり遠い島  れいこ
   (桐子、小奈生)
秋草のもうほとんどやぶれかぶれ    桐子
   (かなえ、小奈生)
しおりあるページに残る月曜日     れいこ
   (桐子、小奈生)
半分は空で半分は午後三時       桐子
   (れいこ、小奈生)
あおみどり色の人からくる手紙     小奈生
   (れいこ、かなえ)
にんげんになる直前の赤の色      小奈生
   (れいこ、桐子)
波音でいっぱいになる鳥の胸      桐子
   (かなえ、小奈生)
一本の線にもどしてやる水も      れいこ
   (桐子、小奈生)
井の中のオーケストラのごあいさつ   れいこ
   (かなえ)
ぐだぐだと乳白色を分けあって     小奈生
   (かなえ)
函館のじゅうぶん幾何学的な海     小奈生
   (かなえ)
ひとびとは眠るインクの群青と     れいこ
   (小奈生)
神様に辿り着こうとする真っ赤     かなえ
   (小奈生)
えんぴつのかすれ具合も十一月     かなえ
   (小奈生)
滲むことだいじななまえ忘れること   桐子
   (れいこ)
ムーミンが猫背だったという事実    小奈生
   (れいこ)
秋草のややややこしいとこに月     小奈生
   (れいこ)
大皿の縁びらびらになる宴       桐子
   (れいこ)
完璧なラムセスになるのが希望     小奈生
   (れいこ)
かなしくてミスター・スポックを描く  小奈生
   (れいこ)
紅葉はそろそろ痒くなりはじめ     桐子
   (れいこ)
鳥たちのくちばし並べ海岸線      れいこ
   (桐子)
図書室が四隅残して紅葉す       小奈生
   (桐子)
ミルクの薄膜ムーミンが嗤う      かなえ
   (桐子)
消しゴムのかすだったのか声なのか   れいこ
   (かなえ)

※点数が入った句は全部並べてみました。


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# by nezimakikukai | 2017-11-07 23:48 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

題詠「額」

みなさま、御投句ありがとうございました。

全19句は、以下のとおりです。


七百円「雨ニモマケズ」額唸る     三好光明

ドストエフスキーだろその額縁は    犬山高木

飛び級はスイスイ額を通り抜け     颯爽

問題の提起も額には阿修羅       山田こいし

ニセ王子額に内と書いてある      月波与生

粗熱のとれた額からしまわれる     米山明日歌

額縁の中の親父が小うるさい      高浜 広川

てのひらを額にあてて夜を聴く     瀧村小奈生

制帽を脱いで額の暮れてゆく      八上桐子

留守電は額紫陽花の木乃伊から     丸山進

駄目押しに見せつけられる富士額    須川柊子

天職の額縁らしくひとり占め      青砥和子

額から額にうつる波の音        なかはられいこ

額縁は螺鈿細工の夜のこと       笹田かなえ

少額の部にいる二桁の利息       安藤なみ

木枯らし一号白き額を覗かせて     早川柚香

衛兵の額に苔の生えそうな       猫田千恵子

その額うすくれないのうそを吐き    魚澄秋来

震度4でも笑ってる額の父       北原おさ虫


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# by nezimakikukai | 2017-11-01 00:28 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(3)

THANATOS石部明 3/4

小池正博さんと八上桐子さんがわたしたちを石部明さんに会わせてくださる。わたしのように生前の石部さんをほとんど知らない者にも、親交がありよく知っていらっしゃる方にも、幸せな邂逅である。わたしが知っている川柳の中でもっとも生々しい手触りの川柳だと思う。わたしの五感が得体のしれない何かに刺激されている、そんな感じがする。

傷口の奥にぽつんと春の家
秋風の思いがけないところに手
戸を押せばどっとさくらの海になる
夕暮れの寺院のように貼る切手
いきものに歯が生え揃う雨季の森

きょう気になって心ひかれた句をそれぞれのページから1句ずつ引かせていただいた。てのひらにのせページを繰っているうちに一周して、またページを繰って、何度も何度も同じページを読む。まるで際限のない冊子である。

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# by nezimakikukai | 2017-10-24 23:01 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(1)

「連句発祥の地・名古屋の連句」

明日10月18日と11月15日、12月6日の3回、愛知工業大学の本山キャンパスで連句の講座が開かれる。オープンカレッジの講座は多岐にわたっているが、連句はあまり見かけない。実作を中心とした講座なので、参加してくださった方に少しでも楽しさを実感していただければと思っている。ねじまき句会でもここのところ毎年連句にチャレンジしている。私には捌きは荷が重いので、連衆でいることがとても楽しい。捌きは目配り、気配りが行き届いて、式目や作法に通じていなければならないが、連衆は、お捌き様の指示に従って思う存分言葉の筋トレができる。愛知県連句協会会長の杉山壽子さまに教えていただいた東明雅先生のお言葉「日本語はごまんとあるでしょ。」がとても好きである。川柳を書くときにも、うまくいかなくて妥協しそうになると思い浮かべる。きっとここにくるべき言葉があるはず!言葉はいっぱいあるのに、見つけきれなくてあきらめることも多いのが反省点であり悔しいところである。

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# by nezimakikukai | 2017-10-17 23:05 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

題詠「額」募集します。

9月の句会ができなくて、9月の題が宙に浮いている。部首「おおがい」の中から選ばれた貴重なひとつなのに。ご飯は全部食べなきゃもったいない。題は全部使いきらなきゃもったいない。「額」という題が与えてくれるせっかくの出会いを逃がすことになってしまう。
そこで、今年もまた、このブログを見てくださっているみなさんのお力をお借りしたいと思うのです。コメント欄に、題詠「額」を投句してください。ねじまきルールでは、「題」という漢字を必ず句の中に入れます。締め切りは10月31日いっぱい。おひとり厳選1句でお願い致します。たくさんの皆様の句に出会えますように。

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# by nezimakikukai | 2017-10-11 22:40 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(19)

「川柳 杜人」255号より。

加藤久子さんの『昆虫図鑑』10句がおもしろい。タイトル通り昆虫が読み込まれているのだが、楽しく心惹かれる連作である。

ががんぼに手足捥がれて熱帯夜

まず冒頭の句にぐいっとつかまれる。手足を捥がれているのはががんぼじゃないのかと思いつつ、寝苦しい熱帯夜に丸太みたいにごろんごろんと転がっている人の姿が浮かんでおかしい。

おにやんまカセットテープ巻き戻る

おにやんまが飛び回っていたころはカセットテープの時代だっただろうか。「おにやんま」と「カセットテープ」が働き合っている言葉の選択が興味深い。

古い映画からオオミズアオの羽化

本物は見たことがないけれど、淡い緑色の蛾のイメージがゆらゆらとして古い映画のモノクロの陰翳の中からなら立ち現われそうな気がする。

湖をひとつ渡れば蜩に

日を暮らしてカナカナと鳴く蜩。一日の終わり、夏から秋へ。湖をひとつ渡り終えると、何かが終わり何かが始まるのだろうか。

どの句もそこにいるべき昆虫が配されていて、眺めて楽しい昆虫図鑑である。

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# by nezimakikukai | 2017-10-04 17:21 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

長月つごもり。

9月末日は投句締め切りが多い。
まず、おかじょうき川柳社の杉野十佐一賞。昨年の大賞は、ねじまきメンバーの米山明日歌さんだった。

くつ下の伝線 蛍でていった  米山明日歌

第22回の題は「道」。インターネットからの投句もできるので、9月30日24:00までOKだ。難題にへこたれそうになっていた方ももう一度気を取り直して、ぜひぜひチャレンジを。
それから、「川柳杜人」の創刊70周年記念大会・山河舞句追悼句会の投句締切も9月末日である。こちらは句会参加者のみが投句することができる。参加する気満々で宿も予約したのに、投句締切を失念していたなどという悲しいことが起こらないようにご用心を。消印有効とのことなので、まだ大丈夫だ。
「川柳ねじまき」も第4号の制作に向けて動き出した。2017年末発行予定である。

夏が終わると何やら加速度的に動き出す感じがする。

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# by nezimakikukai | 2017-09-26 12:56 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

台風18号でした。

9月の句会が台風のため中止になった。正確に言えば、前夜午後8時に「明日は中止」にしたのである。相手が台風というのは本当に厄介で、決行して帰りの交通機関が動かないなどのアクシデントが起こっても困るし、中止にしたら静かなもので「これならできたのに」と思うのも悔しい。そういう場合は安全策をとることになるので、やはり中止なのである。句会を行うはずだった日曜日、名古屋は夕方までは平穏そのものだったが、夜中はこわいくらいの風が吹き荒れていた。翌月曜日、台風一過の澄みきった青空。最近は、台風が去った後も台風一過の清澄さがなくてどんよりしていることが多かったので、久しぶりに「台風一過」を味わった気がする。そういえば、こんな予言めいた俳句を書いている人がいた。

台風がまた来る週末三連休    二村典子

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# by nezimakikukai | 2017-09-19 23:08 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

拭く男。

醤油染みキッコウマンが拭いている   中川喜代子

醤油染みをひたすら拭き続ける「キッコウマン」。哀愁と可笑しみのただよう図柄である。だがしかし、「いいのか!キッコウマン!」なのだ。醤油染みだから「キッコーマン」をもじっているのは間違いないが、問題はもじる必要があったかどうかである。すでに、ウルトラマン(ミラーマンもエイトマンもいるけど)をもじっているのだから、もう一度あえて「ウ」に変える必然性はあるのかどうか。「キッコーマン」は「亀甲萬」なので元々は「キッコウマン」ではあるが、キッコーマン株式会社であり、商品にも片仮名では「キッコーマン」と表記されている。コーポレートマークは小文字のkikkomanに変わったらしい。それはそうだが、「ウ」!。この「ウ」のせいで、点数を入れなかったメンバーもいた。(たしか、なかはられいこさん。)「キッコウマンよ、あなたのウがこんなに大問題になっているのだよ。」とせっせと醤油の染みを拭く彼の背中に呼びかけてみる。

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# by nezimakikukai | 2017-09-12 23:30 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

かなかなの夜。

8月の題詠は「顔」。

ふと真顔かなかな夜の草書体   妹尾凛

何を言っているわけでもない。ふと真顔になる自分に気づいた一瞬、かなかなの鳴き声。あるのはそれだけだ。かなかな→仮名→草書体という流れをつなぐのは「夜」であり、ふと真顔になったのも夜の一瞬だろう。そう考えると「夜」の一語の必然性が見えてくる。なんだかんだ、ごちゃごちゃと考えてはみるものの、音としての言葉の流れとリズムに素直に身をゆだねる気持ちよさに心は傾斜する。フトマガオカナカナヨルノソーショタイ・・・透明感のある夜の闇色にくるまって脱力してみるのもいいんじゃないだろうか。
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# by nezimakikukai | 2017-09-05 23:10 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)

「垂人」31

広瀬ちえみさんの「春の警笛」(20句)から。

もうなにがなんだか春になっている
ざわざわとしている春の道具箱
警笛を鳴らして春のトンネルへ
春うらら鶏冠をつけるのを忘れ
こんなめもあんなめもまつはるだもの

春の句が並ぶ。「春の」と付くことで「道具箱」も「トンネル」も何かしら違う貌を見せる。春は、のんびり、ゆったり、ぼんやり、だと誰が言ったのだろう。「なにがなんだか」「ざわざわとして」「こんなめもあんなめも」ありまくるのが春だ。待ちこがれていたせいで手につかない何か、心に追いつかない体、言葉がつかまえきれないもの。春はわさわさと通り過ぎる。ちえみさんの繰り出す言葉のスピード感が、私に〈その感じ〉を確かによみがえらせる。
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# by nezimakikukai | 2017-08-29 22:51 | 火曜日にはねじをまく。 | Comments(0)



川柳句会「ねじまき句会」の公式サイトです
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